2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

注意義務の欠落、指導力不足を棚に上げて--これぞ教育の敗北

「(厳罰に処さなければ)生徒に学校が舐められる」--学校としてのメンツか! 今なお、教師間でこうした耳を疑うような低劣でお粗末な台詞がまかり通っているとすれば、残念ながら、その学校はあるべき学校としての体を成していないといわざるを得ない。 生徒…

Outletは買い物より遊びの広場?

ボクは週3-4日仕事に通うため私鉄のI駅から朝9時ごろ路線バスに乗る。国道沿いに去年春からOutlet Mallがオープンしバス内の様相が一変した。ロケーションが不便で最寄り駅から遠いため、路線バスは平日でも朝から足の踏み場のないほど混み合う。国道も大変…

戦中・戦後(敗戦直後)の作家の日記にエスプリあり

Donald Keene氏の「日本人の戦争」(講談社)が角地幸男氏訳で出され、戦時中と敗戦直後の“作家の日記”のエスプリを味わった。苦難の時代の日記だ。味読゜ではなく苦読が多かった。 山田風太郎「戦中派不戦日記」、伊藤整「太平洋戦争日記」、「高見順日記」な…

華々しい外交デビューと裏腹に実効はおぼつかない

UNやPittsburgh SummitでPresident Obamaは主役を演じた。我が国PM Hatoyamaも、これまでの日本のPMにない存在感を示し、外交デビューに満足したことだろう。が、国際政治と国内情勢の現実はそう甘くない。 “In Good Will, Few Benefits For Obama”(友好親善…

ユーロスター(Eurostar)立ち往生--国際線の車内、数時間真っ暗闇

この六月ItalyのFlorence-Rome間を、高速列車ユーロスター(Treni Eurostar Italia, ES)で日帰り旅行した。ItalyのEurostarはかつてはイタリア国鉄だったが、現在は民営になっている。日本のBullet Trainに近い速度の特急で、快適だった。 同じEurostarでもLo…

懐かしのPittsburghだが・・再生は可能か?

UN安保理でthe world without nuclear weapons(=the nuclear-free world)「核なき世界」の採択にこぎつけたThe ChairmanのPresident Obama。 これを受けて開かれた包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効促進会議にHillary Clinton国務長官が出席した。米国務長官…

権利と義務の共有、そしてcooperation(協調・協働)

President ObamaがUN General Assemblyにデビューした。120ヶ国の首脳を前に格調高いスピーチ。ほぼ20分、原稿を見ない。The NY Timesは“Obama Sets New Tone but Problems Are Familiar”とコメント。柱にすえた課題には目新しいものは見られないが、表現を…

New PM HatoyamaのGreenhouse Gas25%カットは襲名披露口上?

就任間もないPM Mr HatoyamaがUNに華々しくデビューした。我が国首脳の国連でのスピーチが大きく取り上げられ、途中で拍手が湧くのは異例のことだ。 PM Hatoyamaは官僚の原稿によらず、前夜まで自らスピーチ原稿を推敲したという。 立派なものだが、Presiden…

Respect for the Aged Day(敬老の日)に想う

「敬老の日」の英訳は難しい。適訳かどうかは定かではないが、手許の英字紙にそって“Respect for the Aged Day”と称することにする。 ところでこの≪敬老の日≫だが、制定当初9月15日だったものが、2003年から9月の第3月曜日に変更となった。それは良しとして…

話芸は“まくら“--笑いの格が違う

昨日、ETVで「日本の話芸選」を視聴する。 円歌の「中沢家の人々」、歌丸の「小言幸兵衛」。お馴染みの十八番の噺にお客の哄笑・爆笑が湧くが、定型で笑いを誘わんかなの流暢な語りには本物の可笑し味はない。話芸にほど遠い。 落語には“まくら”が不可欠だ。…

BBQと併読の秋味

今年の九月に四日連休があることを知ったのは九月になってからである。暢気モノというか、暦知らずには我ながら呆れる。 一族郎党が我が家に集合し、昼下がりから庭先でBBQ、大騒ぎである。九月も下旬だが、日差しは結構厳しい。一ヶ月前のお盆時、炎天下で…

裁判員制度の「身体検査」は・・?

我が国初の裁判員制度が始まって1ヶ月以上経つ。八月三日の初日、初公判の日は東京地裁にTVカメラが集中し、上空をヘリが舞う騒ぎだ。この裁判の主役はほかでもない「裁判員制度」それ自体だった。 この制度のPRドラマを最高裁が企画制作した。題名は『審理…

GOPの“A liar”(嘘つき!)暴言-心底にracism(人種偏見)・・?

President Obamaが先週、上下両院でHealth Care Reform(医療保険制度改革)法案について異例のスピーチを行った。大方の評価はまずまずだったが、演説中にSouth Carolina選出の下院議員Joe WilsonがObama氏に向かって大声で“A liar!”と罵声を浴びせた。この…

大変な意気込みのMr H Cabinet--対米関係見直しというが?

DPJ政権がキックオフ。Cabinetの新閣僚は興奮気味に入れ込みすぎていないか。生真面目外相は深夜に記者会見、“核持込の密約”を抉り出すと意気込む。対米追従の見直しは結構なことだが、その後に来るものは・・? 落としどころが難しい。 いま割りと売れっ子…

友愛=friendshipとは何ぞや? 無政策の情念・・

DPJ政権、H内閣が誕生した。 cabinetの布陣の平均年齢はかなり高いが、為政者としての経験はゼロに等しい陣容だ。 New Premierの記者会見は品位はあるが、話が観念的で情緒的過ぎる。高邁な理想とやる気、情念は買えるが、米国筋からは余りにも“無政策”、Oba…

超ロングランもいよいよ楽日(落日)--カーテンコール・アンコールの声は期待できるか

半世紀に及ぶ超ロングランのLDP劇場もいよいよ楽日ならぬ落日を迎えた。 こころなしか憂愁のムード漂う。Premier Asoは「皆さんお疲さま」と挨拶、再起を誓う。側近幹部は自党にいずれカーテンコールが寄せられるだろうと期待するが、その前に民衆がLDPにenc…

DPJに志士は?/LDPは活力ある責任野党になれるか?

The NY Times Weekly ReviewのEditorialに珍しく、我が国の政権交代が掲載されている。表題はJapan's New Leadership. 同紙は危惧している。「DPJは内需拡大に焦点をすえた景気浮揚につながる戦略を示していない」 「LDPの失地回復は成るか。真の民主主義に…

“かくありたい”を考えさせられる

愛読書「現代人の論語」(呉智英:文芸春秋社版)を再々読する。 「論語」は超ロングセラーだが、注釈付きや現代語訳モノなど(英訳モノもある)のサワリを読んだことはあるものの、恥ずかしながら“積読”に近い。 論語の一句を引用したまではいいが、とんでもない…

War On Terrorに出口は無い

9/11から8年を経た。決然と“War On Terror”(テロとの戦争)を宣言し、その日を「愛国の日」としたGeorge Bush氏。アフガンへの猛爆、タリバンを制し、イラクを泥沼化し、国民の信を失い退場した後に颯爽と登場したBarack Obama氏、9.11追悼記念日、初の大統領…

調べモノは切りがないので、まず「入門書」から・・

このところ米英主要紙のNews AlertやToday's HeadlineさらにはAfternoon Updateなど濫読し、また柄にも無く日本の古典や名詩訳選などを拾い読みしている。 英語の語彙不足は今には始まったことではないので、知らない語句に出くわした場合、手持ちの大英和や…

なり振り構わぬanti-0bamaのGOP、どちらがA lier!(嘘つき)だ!

世界で最も豊かな国USAに医療保険に入れない国民が5000万人もいる。優れた医療機関を持ちながら、貧困層は保険に加入できず、とんでもない治療費を払わなければならぬ。 President Obamaが国民皆保険制度の制定を目指すのは至極当然だろう。なのに、Health C…

黄昏の初秋-“流水不濁 忙人不老”?

今夕の涼しさに本物の初秋を感じ、帰路に着いた。 夕食後、昨日買った月刊誌Sをめくる。城山三郎の単行本未収録エッセイ「自作の周辺」が興味を惹く。 そのなかの『元教師の弁』が面白い。 「わたしの息子が通った学校の校長は、『日本の父』で有名になった…

「行動する良心たれ」とは・・

このほど他界し国民葬が行われた韓国金大中氏を“先生”と敬称するK教授の「歴史と勝負した指導者」が月刊誌『世界』最新号に掲載されている。 K教授は述べている。 「・・先生は、デモーニシュな権力を飼い慣らすことがで出来るほどの老獪な政治家だった。し…

“新たな現実を作ること”

旧東欧諸国の社会主義体制が次々と崩壊していった1990年から外交誌Foreign Affairsを購読し出した。同誌93年4月号にSamuel P. Huntington(サミュエル・ハンチントン)の論文“The Clash of Civilizations?”「文明の衝突?」が掲載され、衝撃を受けた。 我が国…

政権は“交代”するが、景気も“後退”・・・?

“Power Shifts in Japan, But the Slump Lingers”(政権は交代するも、不況は長引く) The NY Times、Weekly Review最新版のHeadlineである。 米国型市場中心主義からの離脱、“market fundmentalism”(市場原理主義)からの決別を謳い文句にするH氏DJP政権は威勢…

秋色点描

ほぼ快晴の朝である。この八月August(夏の帝)は真昼時も傘が離せなかった。ふと気がつけば、部屋のカレンダーは八月のままになっている。九月にめくる。なぜか、晩夏を惜しむ心持は薄い。 外は初秋の色香が匂う。近くの公園の細道を病葉を踏みながら、行き交…

Lido島で Venezia Film Festival開催--メランコリーなThe Merchant of Venice

Veniceと云えば、まず一番に、Shakespeareの“喜劇”の代表作The Merchant of Venice(1956年--1957年頃書かれ、1600年に初舞台化)が頭に浮かぶ。 第一幕のScene 1はVeniceのある街中での場面から始まる。ベニスの商人Antonioと仲間のSalarino, Solanioが登場す…

Unconditional SurrenderとLandslide Victory

64年前の今日、東京湾に浮かぶ戦艦ミズーリー(USS Missouri BB-63)上で無条件降伏(Unconditional Surrender)に調印した我が国政府代表。対極にあるのがLandslide Victoryの米英など連合国だ。 一昨日の選挙で、LDPをUnconditional Surrenderに追い込んだDPJ…

At 11:58 am, September 01, 1923の感想いろいろ

86年前の今日、午前11時58分、相模湾を震源とする激震が帝都を襲った。マグニチュード7.9、死者・行方不明者約14万人に及ぶ我が国史上未曾有の惨劇である。 「関東大震災」の体験談や記録、そして感想を拾ってみた。 内村鑑三は軽井沢にいた。その日は雨、土…