2011-01-01から1年間の記事一覧

A look back(回顧)と悔恨(remorse)

先週末のNYT国際版, Int. Herald Tribuneが写真で見るこの1年(2011: THE YEAR IN PICTURES)を特集。そのHeadline、A look back(回顧)の序文冒頭の写真、3/11大震災と巨大津波に襲われ炎上する宮城県名取市の惨状に息を呑む。 前書きは“From Arab Spring to…

ターニング・ポイント

今年の漢字一字『絆』やPM Nodaの<収束宣言>を声高に批判するつもりはないが、被災地の現状に照らせば首を傾げない方がオカシイ。 TIME誌のPerson of the Year(今年の顔)“Protester”(抗議者)との落差は何を意味する? M紙の「日本よ!悲しみを越えて」の…

奈良岡さんに喝采

他人の演技に口を出さなかった奈良岡朋子さんが後輩の演技指導に乗り出した。82歳。大滝秀治さんとたった2人の民藝座第一期生である。年間150もの舞台をこなす奈良岡さんが川崎の劇団の稽古場に連日通っている。その軽快な足取りと凜とした後姿は大衆演劇の…

塩屋岬の灯台に光が蘇ったが・・・

昭和最後の年、88年4月11日、Tokyo Domeのこけら落とし。不死鳥公演の特設ステージの美空ひばりの立ち姿は荘厳だった。 名曲となった星野・船村コンビによる『みだれ髪』の一番目最後のビブラートが途中で途切れ聴くに堪えなかった。 ひばりにしては珍しい。…

天才か反逆児か?

落語界の風雲児、談志が亡くなった。83年、昇進制度を巡って小さん師匠に異を唱え、落語協会を脱会。立川流を創設、次々と弟子を誕生させたが、厳しい上納金制度でも有名だ。通常の寄席には出られなかったから無理もなかろうが・・・・。 2002年5月16日、“目…

名匠は己に厳しい

今年、今井正監督の生誕100周年、没後20年になる。1935年東宝に入社、当時の同僚に市川崑がいた。 戦後邦画の左翼ヒューマニズムを代表する名匠今井監督は82年「ひめゆりの塔」をリメーク、完成後二度とメガホンはとらないと宣言したという。当時70歳。「70…

女優哀詞

NHKBSプレミアムが明日から4夜連続で『邦画を彩った女優たち シーズン2』。4人の女優を取り上げる。 そのうち今は亡き女優が2人登場。大原麗子と太地喜和子。共に惜しまれて早世した。 なかでも太地喜和子の死は演劇界や映画界に衝撃を与えた。ポスト杉村春…

独裁vs大政翼賛?

大阪のH氏に“いい加減にしろ!”と言いたい。知事職を投げ出し市長選にくら替えも前代未聞だが、「日本の政治で一番重要なのは独裁だ」「政治はやっぱり独裁をしなきゃいけない」と公言して憚らない42才のタレント風情の弁護士上がりの若造だ。 大阪なんばで…

“曖昧な国ニッポン”に募る不信

3/11の事故発生から8ヶ月経って政府は福島第一原発を報道陣に公開した。担当大臣の視察に同行する形で、海外プレスも含めメディアの代表が敷地内に入った。が、原子炉建屋内部は公開されず、報道陣はバスで敷地内を視察。 史上最悪ともいうべき事故の傷痕が…

元凶は議会--なりふり構わぬanti-ObamaのGOP

Barack Obamaが大統領選に勝利して丁度3年になる。いよいよ一年後が気になり始めた。GOP側は反Obamaの合唱で予備選が盛り上がっているかに見えるが、候補者が乱立し、もたついている。それもそのはず、確たる政策が見られないからだ。 とは云え、9%の高止ま…

think differently(他人と違う考え方をする)

Steve Jobsへのtributeの中でBarack Obamaは“(Steve is) brave enough to think differently, bold enough to believe he could change the world, and talented enough to do it”(他人と違った考えができる勇気があり、自ら世界を変えられると信じて疑わな…

トラがネズミに命乞い--遠い“アラブの春”

1969年軍事クーデタにより王制を倒したMuammar-el-Qaddafiは英雄としてLibyaに君臨した。“リビア最高指導者および革命指導者”の称号のもと一般民衆には“敬愛なる指導者”(The Brother Leader)とまで呼ばれていた。 が、その正体はTyrant以外の何者でもなかっ…

正鵠で驚愕の3/12記事を読み解く

3/12付けA紙朝刊である。 「東日本大震災」と名づけ、「福島原発冷却不能/近隣住民に避難勧告の」のHeadlineが生々しい。このNews Alertが何故情報操作や情報隠しされていったのか? 13日〜14日にはmeltdownが起きている。大本営はそれを「直ちには危険では…

Jobsに刺戟されたJobless

“Occupy Wall Street. We are 99%!”と《1%の金持に税金を、99%の我々に食糧を!》のプラカードで始まったNYの抗議デモが全米に広がり、世界にも飛び火している。 皮肉にも先日他界し哀悼の声が止まないSteve Jobs氏のStanford Universityでの名スピーチの結語…

落語界にもvisionary

昨年落語協会の会長に就任した小三治師匠の動向を注目していたが、大胆な改革を進めようとしている。 若手の真打への昇進だ。抜擢と言った方が正しいかもしれない。落語協会はここ数年、春秋に数人ずつ昇進する年功序列主義が続いていた。「人事の停滞を避け…

点を繫いで線から面に

東北三県で高校中退者が11人。原発事故が原因だ。 「親の失業で苦しくなった家計を支える」「家の流出や避難のため転居したが、転居先からの通学が難しい」からだ。同じ理由で震災後休学を続けている生徒もいる。痛ましい。 かかるdrop out生徒は先の見通し…

ITの旗手に教育者は学ぶべき

Steve Jobsの数ある名言の中でも刻印されるべきは2005年6月12日Stanford Universityでの祝辞における次の一節だろう。 “Your time is limited, so don't waste it living someone else's life. Don't be trapped by dogma--which is living with the results…

負け犬(underdog)になるな!

Steve P. Jobsが逝った。「毎日、今日が人生最後の日かも知れないと考えるとすれば、いつか必ずその考えが正しい日が来る」。まさに2011/10/05は彼にとって正解を得た日だったが、早世は惜しみて余りある。Artist, role-model, innovator, life-changerなど…

句あり可笑し句もあり

“まくら”の名人小三治師匠も「オレは俳句に向いてない」と仰る。やなぎ句会で今年の正月、『炬燵』というお題がでた。イメージが沸かない小三治師、締切り時間間際に苦し紛れに創った句---- 昔こたつという弟子がおりました 師匠自らが自評している--「他人…

“さげ”(オチ)が難しい

5年間に6人のPremiers。その昔、同盟国のアメリカに「回転ドアにウンザリだ」と云われた時代があった。後世語り継がれる世界でも稀有なpolitical pygmyの珍事である。 我がドジョウPMを米メディがYoshiko Nodaと紹介した。いつの間にか女性宰相に変えられた…

“時代モノ”が消えてゆく

小学校の頃からボクは映画好きだった。アラカンとひばりちゃんの『鞍馬天狗』は全部観た。堺駿二や川田晴久が脇を固めていた。 手に汗握って正義のヒーロー『黄金バット』に魅入った。これにもひばりちゃんが出ていた。ヤマカジさんが撮った『むっつり右門』…

Obama's do-overとは?

4年前の2007年9月12日、PM Abeが突如辞任表明。前日の臨時国会で所信表明演説を終えたばかりだ。前代未聞の離れ業に永田町には衝撃が走ったが、海外メディは冷笑と憐憫の論調で軽くあしらった。 ABCは“SAYONARA ABE”.The Washington Postは“The departure of…

9/11と3/11---コトの悲劇性と危険性はいずれが...?.

昨11日、世界はMoment of Silence(黙祷)の日となった。米ABCは一日中Ground Zeroを中継した。Ten Years AfterとThe NY Times。2001/09/11WTCの中で推定17,400人が勤務、うち犠牲者2,977人。遺族や縁ある人たちの悲しみは消えない。 まさに“Tears and tribut…

“想定外”とは100万分の1?----Absolutely notではない

3/11以来、連日耳にする「想定外」なる言葉。今年の流行語となるに違いない。英語1語で言えば“unexpected”より“unanticipated”。 Nobody anticipated such a giant tunami(そんな巨大津波は誰も想定していなかった)という具合に“anticipate”は一般的に凶事…

日本は“厄年”か?

床上浸水が半年に及ぶ3/11の被災地。2階で寝食する人たちが少なくない。復旧が進まずライフラインが途絶し命が脅かされている。 東北ばかりに目を奪われていられない。Typhoon Talasの凶暴さは<想定外>だったと云うべき。奈良・和歌山で山あいの村が孤立し…

“Sweat Together” Cabinet(汗かき内閣)が直面するfrustrations

牛歩(snail's pace)台風Talasはtrouble makerだ。大雨と強風に翻弄される毎日だ。今日も外出時空は雲間から陽が射していたが傘が手離せない。一寸先は闇にあらず、雨だ。TV Newsは西も東も記録的豪雨による災害情報一色。 フラストレーションの溜まる日曜日…

Dojyou PM Noda.... Who?ってところだろうが・・・

“5年の間に6人ものPremier”と呆れていたThe NY Timesだが、新PM Noda の≪どうじょう発言≫には参ったようだ。 ドジョウをどのように説明すべきか苦心惨憺だ。考えた末、“an eel-like, bottom-feeding fish with whiskers”(ウナギに似た、川底で食べ物をあさる…

侘しい“Yes, We Kan”

「砂漠の狂犬」と呼ばれたCol.Muammar el-Qaddafiの圧制もようやく終焉を迎えようとしている。42年間に及ぶ恐怖の独裁も異常だが、過去5年間に6人も首相がクルクル交代する国も珍しい。 PM Kanの退陣も惨めだ。「不人気のMr Kanだが、三ヶ月前、支持率を恢復…

原発再稼動の呟きが聞こえる--恐ろしきFault Line「断層」

我が多摩地区を選挙基盤にしている目下落選中の前LDP衆院議員さんが捲土重来を目指して今年も8/15に靖国詣でにでかけた。35年間欠かさず、見上げたモノだ。 子供のころ一緒に詣でた祖母が弟2人をフィリピンの戦地で亡くしている。祖母の口癖は「家族を守るた…

節電は出来るが難しい“一歩の踏み出し”

先日LAのLittle Tokyoで七夕祭りが行なわれていた。日本より一ヶ月遅れだが、街の通りに≪がんばれニッポン≫の横断幕が張り出されている。3/11から5ヶ月、海外からの励ましやエールにもそろそろウンザリする。況や国内をやだ。≪がんばれ東北≫≪日本の力を信じ…