2009-10-01から1ヶ月間の記事一覧

優秀な官僚たちも憂愁・・

脱官僚、政治主導を看板としてスータトしたDPJ政権だが、誰の目にもこのところの迷走と失速の実態が明らかだ。鳴り物入りの“予算の無駄を洗い出す”行政刷新会議だが、当初の「事業仕分け人」32名が、闇将軍O幹事長の待ったの一声で7人に斬られた。「議員だけ…

JCPの“後方支援”?をDPJの新議員たちが熱烈歓迎・・

政権が代わって国会論戦が始まったが、これまでにない珍風景が随所に見られる。新PMの超ロング所信表明に始まり、通例行われる与党幹事長が代表質問を放棄するかと思えば、政権与党の施策を容赦なく追及してきたJCP委員長の鋭い舌鋒がマイルドになった。 PM …

“言いっ放し”はいかん!

President Obama's State of the Union Address(一般教書)のなかの教育問題に関する件の続編は以下のとおりだ---- “These education policies will open the doors of opportunity for our children. But it is up to us ensure they walk through them. In …

The PM' s longest address we've ever heard--“変革”実行か言葉遊びか?

新政権のもと首班指名後、40日経ってPM Hatoyamaが衆参両院で所信表明演説を行った。52分に及ぶ異例のロング・アドレスである。 President ObamaのChangeじゃないが、PM自身「『変革』という言葉を何度も使い国民に政治に参加してもらいたいという意志をこめ…

タリバンは組織か?

バグダッドで連続爆弾テロ。死者150人、2007年以来最悪だ。 President Obamaが「言語道断」と激怒。他方、アフガンでNATOのヘリが墜落事故、14人の米兵が犠牲になった。 原点はやはり“9.11同時多発テロ”に対する米軍の対アフガン報復侵攻にある。掃討したは…

幸せな≪終焉≫は“かちどき”・・

昨日特記した異色の文庫本「講談社文芸文庫」だが、いま手許に幸田文『ちぎれ雲』がある。著書目録つきで200頁足らずで940円。やはり格別の高値だとはいえ、所収の父露伴の最期をみとった小文≪終焉≫は出色している。 「7月11日朝、祖父の部屋へ掃除に行った…

また文庫本が新創刊--多種化と値段差にビックリ

静山社というボクにとってあまり聞きなれない版元がある。売りに売れている『ハリー・ポッター』の出版で名をはせた社らしいが、あらたな収益の柱をつくるべく、このほど「静山社文庫」を創刊。年間60点を刊行、合計100万部の売り上げを目ざすという。大変威…

Old Cowboy(老カウボーイ)は今なお存在する・・?

人間も70歳(古希)を過ぎると、自分が何たるかが解るというが、如何なものだろう? カーボーイ・ハットの皺深い爺さんが、Starbucksで注文した珈琲をチピリチピリすすっている。その傍に座った若い女性が問いかけた。 『お爺さん、あなたホンモノのカウボーイ…

冤罪は権力犯罪

「足利事件」の再審が始まった。 「私が17年半も苦しんだのはなぜなのか。冤罪で苦しむ人が二度と出ないようにしてほしい」と宇都宮地裁での再審初公判で訴えるKさん。 「真犯人を探してください。警察は私の潔白を証明する必要がある」 17年振りに釈放され…

貧困層とPoverty Line(貧困ライン)を曖昧にするな

経済格差の拡大、貧困問題が深刻化するなかで、これまでの我が政府は貧困の実態を正確に把握するための、Poverty Rate(貧困率)の数値を出さなかった。呆れた怠慢ぶりだが、このほどようやくOECD(経済協力開発機構)が加盟国について算出している「相対的貧困…

“鉄幹なしに晶子なし”という

「与謝野源氏」を少しずつ読んでいる。 『与謝野晶子全訳:源氏物語』の編者が述べている。 「難解な源氏物語をきわめて理解されやすい現代的な表現に変えた『与謝野源氏』の特色は、何よりもまず女性の心をもって女性の心を見いてることである。女性でなけれ…

つかみどころのない真の平和

2001年、アフガンのカブールで北部同盟がTaliban掃討の雄たけびを上げた時、Mr Obamaはアフガンの地下に燃えたぎる敵意の炎熱の消火に格闘していた。 以来8年を経たこんにち、President Obamaがノーベル平和賞を授かることになった。折りしも、The White Hou…

脱官僚--政治主導と仰るが、その行方は?

補正予算3兆円弱の執行凍結、来年度予算の概算要求過去最大の90兆円台前半。脱官僚・政治主導を掲げるDPJは威勢がよい。 “コンクリートから人間へ”をキャッチフレーズに、何かと云えば≪マニフェスト優先≫と来る。 挙句の果てには、予算委など国会の委員会に…

懐旧と追憶(その2)

急ぎ足で逝ってしまった知友、忽然として早世した教え子がいる。思い出は、懐旧というより追憶というべきだ。寂寞として無念だ。 追憶といえば、恒藤恭の“友人芥川の追憶”をあらためて読みしんみりさせられる。 「数えて見ると、芥川との交はりは十八年の過…

懐旧と旧友なるもの(その1)

ボクの大学時代の恩師Y先生だが鬼籍に入られてもう20年余になる。 眼差は優しかったが、学問の姿勢については厳格だった。正鵠と創造・想像を旨とされ、安易な模倣は許されなかった。明治生まれの気骨があり風雅で偉大な英文学者であり詩人でもあった。大卒…

補正予算見直し・来年度予算概算要求など数字いじりもいいが、低迷する内需、苦悩する業界に目を注いでいるのか

経団連会長が、経済産業省との会談で「企業が厳しい国際競争に耐え抜く環境整備が必要だ」と述べ、国としての成長戦略を示すように新政権に注文した。 主な業界の景気はどうか。自動車業界の悲鳴が聞こえる。≪中古車販売最低191万台--上半期 新車の低迷が響…

ハブはハブでも蛇は猛毒だ

DPJ内閣成立後、一ヶ月経つが、閣僚各位がいささかはしゃぎ過ぎだ。 補正予算の見直しにしても、来年度予算編成方針にしても“税金の無駄遣いを止める”とか、“コンクリートから国民の生活重視へ”などと声高に叫ばれると一般的に肯かざるを得ないが、現実はい…

Obama's Nobel Prize受賞はThe Peace Keepers Prize(平和維持賞)--受賞演説の≪仮想草稿≫現れる

President Obamaのthe Nobel Peace Prize受賞にめぐり論議は絶えないが、10日付The NY Times社説は次のように締め括っている。 “Americans elected Mr.Obama because they wanted him to restore American values and leadership---and because they believe…

清張、蘇る・・・・?

松本清張の生誕100年を記念して?「週刊 松本清張」が明後日刊行されるらしい。毎週火曜日発売だが、全13号で終刊。氏の作品を毎号一作取り上げ、取材メモや関係者の証言などから作品の世界を多角的に紹介。創刊号は名作『点と線』を取り上げるという。70年…

Nobel Peace Prize to Obamaはサプライズだが the bad newsではない

昨日午後、The NY Timesのbreaking newsが飛び込んできた。 “In Surprise, Nobel Peace Prize to Obama for Diplomacy” その後次々と米英主要紙がHeadlineを掲げる。 The Washington Postの見出しは“Obama Strikes Gold in Scandinavia” 先日のコペンハーゲ…

大喜利と落語は無縁に近い

こないだ、小三治師匠の“まくら”に触れた。そのなかで、園遊会に招かれた五代目小さん師匠が天皇から「このごろは、落語のほうは、どうなの?」とのご下問を受けて、「ええ、近ごろだいぶいいようで」。 まるで病人が快方に向かってるような答えだ。さすが噺…

余暇社会とは“老齢化“社会・・

今からもう35年前になるが、1974年の暮れに、同じ一橋大卒の城山三郎さんと大平正芳氏が対談している。当時の日本は不況下にあった。城山さん47歳、『官僚たちの夏』を執筆中。大平氏は64歳、田中角栄内閣で大蔵大臣を務めていた。 この対談は「如水会々報」…

キャサリンからダイアナまで

The TwinsがTigersを相手に激戦の末、AL-Central Divisionのtie-breakを制しplay-off進出となった。息つく暇なく、明日からThe NY Yankeesと対戦することになる。これまで、Play-offでYankeesに連敗中。苦手チームだが、願わくば貧乏球団The Twinsが大金持ち…

気になるAL--Central Division--tiebreak最後の一戦

大型で強い勢力のtyphoon NO 18が近づいている。二年ぶりに本州上陸は免れそうもない。明日-明後日の外出が気になるところだ。 が、ボクにとっては、不謹慎だが、台風の動きに劣らず、MLB--AL--Central Divisionの結末が気になって仕方がない。 MLBのPlay-of…

厳父の躾--父娘の応酬の妙・・

親父の娘相手のしつけは難しい。しかり方に苦労する。我が家など、子どもの躾について云えば、恥ずかしながら、父親の存在などゼロに等しいといわれても仕方がない。 その点、幸田露伴の娘、文に対する教育の厳しさは有名だ。その徹底振りと言葉のやり取りに…

いま尊敬される師が求められる

いま学校教育の場で、“尊敬する”“敬愛する”“私淑する”などという言葉を耳にするのはまれである。 現代の教育問題にも鋭い視点を向けて注目のU教授は「教育者に必要なのは1つだけでいい。『師を持っている』ということだけでいい」と良い教師の条件を語る。そ…

-親が子供の心のうちの変化を見抜けない

親は、子どもを小さいときから見てきている。そしてわが子のことはわかっているという自信も持っている。ところが、子どもは中学の後半、特に高校生になると、サナギが蝶になるような大きな変化をしていく。親はその変化になかなか気づかず、子どもに対し以…

閑日月が短日を感じさせる

IOC総会でOlympic2016の招致に向けての最後のプレゼンテーションが行われている。明日未明開催地決定とか。Barack Obamaは淡々と短いスピーチ。Michelleさんに主役を譲っているようだ。 日本はPM Hatoyamaも現地入りし総力を結集している。PMは原稿に目を落…

芥川の“後世”のささやかな夢

1927年(昭和2年)7月24日、芥川龍之介は35歳で自死した。その3年前の1924年「澄江堂雑記」を刊行、その中で自らの≪後世≫なるものを次のように描いている。 『時時私は廿年の後、或いは五十年の後、或いは更に百年の後、私の存在さへ知らない時代が来ると云ふ…