2010-03-01から1ヶ月間の記事一覧

懐かしの六代目円生

「円生争奪杯」と銘打つ公演が浅草東洋館であった。 六代目三遊亭円生の跡継ぎ競争かと思いきや、そう熾烈なcompetitionでもないようだ。 六代目の一番弟子は去年他界した円楽さん。その一番弟子が三遊亭鳳楽さんだ。御大の六代目が見込んで、本名の山崎松尾…

自由闊達、自在のアタマ

小三治師匠が次期落語協会会長に就任する。某落語評論家じゃないが、「これて落語が本道に戻るような気がする」。最近の多くの芸人が異口同音に小三治さんに期待する。 いわゆる、“受け狙い”の芸が蔓延している昨今の落語にには見向きもせず、飄然とした孤高…

旅の始まり

今後10年間で約3200万人以上の無保険者を解消する医療保険改革法案(comprehensive health care reform bill)にPresident Obamaが署名し、同法が成立した。 The NY Timesなど米主要メディアは、歴史的快挙だとしてとして高く評価しているが、同法に盛り込まれ…

The Lost Decadeは終わったはずなの、いつまで続く珍語“ロスジェネ”

最近になって“新型インフル”なる珍語が紙上から見られなくなったが、昨春から半年以上、我が紙上でこの言葉に出会わない日はなかった。 日本人は奇語・偽語を造るのが好きだ。swine flueがなぜ新型インフルに変形されるのかさっぱりわからない。influenzaをf…

Yes we can → Yes we made itへ・・・ホッと一息、ひとまず安堵?

President Obamaにとって挫折・断念を許されない最重要内政課題Health Care Reform Billが度重なる陣痛のすえ、下院本会議で修正可決された。 GOP(共和党)が挙党一致して反対、与党DPからも反対票を投じる議員も多く、賛成票219、反対票212。わずか7票差の…

春の嵐こビックリ、島は揺らぐ・・

大荒れのお彼岸の中日である。昨夜から台風顔負けの暴風が吹き荒れている。北海道で風速30m超、観測史上例がない、ほぼ100年ぶりの春の嵐だ。その上、西日本には大陸から黄砂がやって来た。 いつも荒れる大相撲春場所だが、トラブル・メーカー朝青龍の突如の…

浮遊する世代、沈殿する社会のネーミング

12年前、『学校を救済せよ』なるエキサイティングな教育関係書?のなかで初めて「成熟社会」という用語にお目にかかった。異色の新進気鋭の社会学者M氏と割と信頼できる教育評論家O氏との共著によるものだ。 「大人のいない国--成熟社会の未熟なあなた」なん…

洋画の原題を邦題に変えるワザ

このところBSで往年の外国名画が次々と字幕付きで放映され目が離せない。 何度観たか数え切れないが、またまたこのあいだ『俺たちに明日はない』を観た。『明日に向かって撃て』とともに、American New Cinemaの先駆的作品だ。 この邦題だが、それぞれ“原題”…

高校から離散して理三へ

国立大入試の合格発表も終り、今春の大学入試も終幕を迎えつつある。 週刊誌上はメジャー大学に合格者を輩出させた全国で名のある“著名校”がクローズアップされている。いつもながらの風景だ。合格実績を高めた高校は鼻高々だ。受験戦士の養成に功を奏したか…

重宝な書を頂戴いたし、有難きしあわせ、かたじけのうございます

先日、某大学の学長・理事長に思いもかけない貴重な書籍を戴いた。 フィレンツェ・京都・ダンテ『神曲』などのタイトルに目を惹かれた。奇しくも、学長先生と話題が一致した。しかも、この先生の生まれが荘内藩の鶴岡だというから、ボクも黙っていられない。…

古希は懐旧の時節?

古稀を祝って中学の同窓会。こんなお誘いに惹かれて某ホテルにでかけた。 80人を超える集まり、この歳でこの種の会としては大変な賑わいだ。が、鬼籍に入った同輩がすでに26名いる。黙祷を捧げた。 ボクは同窓会や同期会には殆ど出席しない。別に苦手だとい…

「女の一生」の移ろい

昨夜、俳優座劇場で「女の一生」を観る。文学座の定番。同演劇研究所が半世紀ものあいだ発表会の教材に使ってきた名作である。「女の一生」といえば、杉村春子さんの布引けいである。初演は1945年、久保田万太郎が演出、60年まで続き、やがて戌井市郎と共同…

推理小説の題名の謎

1909年12月生まれの松本清張。生誕100年は過ぎたが、今年になって清張モノのドラマ化がとどまらない。今月民放TVで二本映像化される。その一本が「霧の旗」。本日の某紙には、≪清張が1960年に執筆した社会派サスペンス≫とあるが、正しくは、1959年7月から翌…

冷雨のなかに眼の福--梅模様

朝から前任校(高校)の卒業式に出かけた。予報どおり雨天である。 “春雨じゃ濡れていこう”とはいかぬ。雪になっても可笑しくないほどの冷雨の一日だった。 およそ2時間の卒業式。格調は崩れず、和やかさはあったが。何故か厳粛さと感動を呼ばない。拍手の場面…

The Graduatesに--現実を正面から見すえ、押し返す勇気を・・

“とかく霞むが春の癖”と云うには未だ早いが、このところ陽気が定まらないのには困ったものだ。 高校卒業式の時節がやって来た。入学願書を出すのが梅の季節、卒業式は辛夷咲く頃だ。 今日、我輩が関係する私立高校で卒業式が行なわれた。式辞や祝辞は比較的…

「遊び心」と「社会をえぐる」戦士

小林多喜二の『蟹工船』が二年前から爆発的に売れ、ロングセラーを続けている。多くのWorking Poorが存在する今の時代を照射する作品というべきだろう。それだけに、喜ばしい現象ではない。 小林多喜二の最後は悲惨だ。築地署に連行され、あっという間に絶命…

ハナ・アンナがハンナ(Hannah)に・・躾けなきゃ

一族の願いもあり、仔犬がやって来た。雌犬だ。 子供とたちと孫たちが仔犬の命名をめぐってひと騒ぎ。アンナがいいという。ハナがいいという。洋名より和名がいいという。 それがいつまにかハンナに落ち着き、無事命名完了と相成った。 ハンナ・・たまたま、…