2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧
昨日午後の銀座みゆき通り。colorful carpets of tulip petals(チューリップの花びらで編み上げたカラーフルな絨毯)の周囲を街行く人びとが取り囲む。まだ開花前の200,000本な及ぶ花弁を摘んでこしらえたとものだという。 名づけてEco-carpets。花弁廃棄処分…
漢字一文字を解字すると含意が伝わる。 テツオ・ナジタ氏が大江健三郎氏への書簡の中で≪誠≫を次のように解字している--- 「『まこと=誠』という漢字は、知識(言葉を通して知ること=言)と行動(為す=成す)を意味する。二つの要素の融合であり、知ることと行…
仕事休みの日である。たいがい自室にこもり無為に過ごす。惰眠がなんとも楽しい。懶惰は感心しないが、ぼんやりと一日過ごすのもいいもんだ。 朝、ボーッとして起床した。常備薬がなくなったので、慌てて診療所にでかけた。最寄の停留所でパスに乗ろうしたと…
数箇月前にT.K氏が松本清張の作風について語っていた。「これは善人、これは悪人と峻別しない作家」。つまり、“清濁併せ呑む”のが人間の本性たるべきと云いたいのだろう。 「---春が来た東京荒川の放水路で、四十男の水死体が上がった。洋服のポケットには『…
日本の首都のSony店舗が装いも新たに、爽やかオープンした。四方の壁面はすべてウィンドウー、ピカピカのカウンター、スタイリストと称する気さくな社員が、Sony商品について親切に説明し相談に応じている。 この三月開店初日にお客がどっと押し寄せた。お客…
最近の米国世論調査によれば、自国が誤った方向に進んでいると考えている国民の6割を占めるという。また、同じ割合の国民が米国が長期低落傾向にあると見ている。 が、世論調査の内容を詳しく読み取ると、アメリカの将来については驚くほど明るい見通しを抱…
IcelandがFirelandになった。 火山噴火でマヒ状態が続いていた欧州の空路もようやく回復、通常運航に戻るようだが、予断は許されない。今回噴火したKatla火山に隣接する火山の噴火を誘発する懸念がある。 何しろ国土の狭いIcelandには35のvolcanoesがあると…
“議論は自由に”“研究室では平等に” ノーベル物理学賞受賞者益川先生の至言である。 高等高校においても教師達の自由闊達な議論は歓迎すべきだろう。が、議論が評論・論評に終始し、他者批判の場だけに終わっていないか。長年現場に目を注いできたボクにとっ…
四月半ばの降雪には驚いた。都内では、41年ぶりの季節はずれの遅い雪である。そういえば淡い記憶がある。 “淡雪”と洒落てみたいところだがトンでもない。淡雪は沫雪とも呼び、冬のものか春のものか議論が分かれたほどで、江戸時代の俳諧では冬の季語、近代に…
このところ、公共職業安定所(職安)という言葉をあまり耳にしなくなった。それもそのはず、職安がいつの頃からかハローワークと呼ばれるようになった。 ハローワークはhello workではない。職安(employment bureau)の愛称である。 我々にとっては職安と云われ…
「忠臣蔵の中にある我ら自身のどうしようもなく不気味なものをいちいちチェックして、それに対してこれは違うとか、そうじゃないとかいっておかないと思うんです」「忠臣蔵というのは推理の部分がたくさんあるということろがおもしろいところですね」 先日他…
野球界の職人・名人キムタクの急逝に愕然としていたら、現代における稀有な戯作者の達人、井上ひさしさんが忽然と逝ってしまった。 先代金馬師匠に似た風貌がよい。あの笑いのなかでのゆっくりした語り口がよい。 「怖いのは、井上さんを失うことで、日本語…
五月半ばの陽気である。まるで晩春のようだ。 小金井街道を往来する民間バスの乗客がかなり多い。そういえば、近くの小金井公園の桜はどんなものだろう。 気懸かりだったこともあり、比較的最寄の馴染みの店に遠来(from overseas)の友人を招いた勢いで、会食…
木村拓也コーチが急逝した。奇跡を祈ったが・・恐怖のくも膜下出血だ。 今日のお別れに、第二の故郷広島は哀悼の涙に暮れた。いぶし銀の苦労人、玄人好みの選手だった。投手以外どこでもこなせるプロ野球選手、稀有な存在だ。家族が痛ましい。夫人が「拓也は…
今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の題字は書家紫舟さんの文字芸術だ。≪書≫の既成概念を超越している。 このところ「書道」を題材とした映画やドラマの公開が相次いでいる。書道の甲子園と云われる全国大会や国際書道展など注目されているが、それでも書道人口…
勉強嫌いや学業不振者の高校生の多くが「英語」が苦手科目だと嫌悪する。 ボクに言わせれば、英語に関しては好きも嫌いもない。言葉・言語に好悪も何もないはずだ。食わず嫌いの生徒が多いが、小中時代に食べされられた英文のお料理とコック長さんが問題だ。…
President ObamaがPrague Speech On Nuclear Weaponsを前進させる続編を発表した。核廃絶に向けての長期戦の始球式のようなものだ。 本日配信のThe NY Times com.に“Obama Limits When U.S. Would Use Nuclear Arms”のHeadline. 米国自らが「核なき世界」に…
現役引退し、コーチに就任したばかりの木村拓也が広島球場で突如倒れた。クモ膜下出血だという。痛ましい。 ボクは根っからのカープ・ファンだが、中でもずっと木村拓也のプレーや活躍振り、好不調を最も注目していた。ユティリティ・プレイヤーとして球団か…
A紙の夕刊に≪あすは何の日≫なる小欄がある。明日4月4日はMartin Luther King, Jr.が暗殺された日である。 キング牧師は労組のストの応援に来ていたMemphisのモーテルのバルコニーで白人の凶弾に斃れた。1968年、あの衝撃の日から早や42年になる。 犯人は誰か…
「日本人の会釈(軽いお辞儀)の作法は自然の発露である」 60年代半ばに訪日したJean-Paul Sartreが欧米人にない日本人の礼儀作法、美点というべき“会釈・お辞儀”(slight bow)をこのように評した。 お辞儀といえば、ボク自身子供のころ、母親から徹底的に躾け…
幸田文さんの語り口をCDで聴いてみた。特別な事柄を声高に語っていない。極ぐ平凡な、当たり前の些事を語っているのに、文さんの口調で話されると、どんな話も、面白く艶があり、精彩を帯びる。 文さん特有の語り口の一例--- 「・・おいしいものをご馳走にな…