2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

大切な読書案内人

ほんの数ヶ月前まで、日曜日の朝8時よりBS1で『週間ブックレビュー』をみるのを楽しみにしていた。ボクにとっては1つの読書案内人となってくれるからだ。この定番が、つい最近になり土曜日朝8時半からの番組に時間変更された。そのため、土曜の朝見逃したと…

米大統領選-協働と離脱

米東部New Hampshire州の人口2000名足らずの田舎町で民主党の大集会が開かれた。予備選が終わって以来始めて、Barack Obama氏とHillary Clinton女史がそろって登場した。 町の名Unityにちなんで、支持者の掲げるキャッチフレーズは、"Unite For Change"。そ…

ドームと人工芝のMLBローカル・チーム

午前中暇なときTVでMLBを見ることが多い。JPBは交流戦が終わったが、MLBはIL(インターリーグ)がスタートした。7月半ばのオールスター戦まで、どのチームとも15ゲーム程度休み無しというから凄まじい。遠征に継ぐ遠征だ。いま、Houston(ヒューストン)Astro…

大胆な取引がコンビネーションへと

Sen. Barack ObamaとSen.Hillary Clintonが昨日、Washington D.C.で直接会って話し合った。来るべき大統領選の本番に向け、民主党が政権を奪回すべく小異を残して大同につくようだ。 Clinton女史は先の予備選で$2000万以上の借金を抱え込んだ。Obama氏がそ…

北京五輪-史上最大の(防御)作戦

25日付の英Times Onlineをみて仰天。中国当局が北京五輪メインスタジアム南方、約300Mの地点に地対空ミサイルを少なくとも二基配備したと伝えてきた。場所はサッカーや近代五種競技会場の直ぐそばにあたる。 四年前のアテネ五輪のときも、市の周囲にパトリオ…

Skipper王さんの胸のうち

王ホークスが24試合に及ぶセパ交流戦を制した。タッチの差での優勝だったが選手たちの喜びは爆発した。 一方、インタビューを受ける王監督に笑顔はない。いつも感じることだが、王さんは能弁ではない。言葉を1語1語しっかり選んで答える。 誠実で的確で、…

ジェロ君の謳うひばりはゴスペルかブルースか

美空ひばりの命日。NHKの歌謡コンサートで“ひばりを歌い継ぐ”ベテラン歌手に混じって、いま話題のジェロ君(Jerome Charles White, Jr.)が登場した。彼が選んだ歌は「越後獅子の唄」。玄人受けする難曲。さすがホンモノだ。選曲に感動し、歌唱に聴き入った。 …

脚光浴びるアフリカの農業とイタリアの果樹園

食料危機にいかに対処するか。こんにちのグローバルな政治経済の最重点課題の1つだ。いま俄かにアフリカの農業に熱い視線が注がれている。例えば、ルワンダのトウモロコシと砂糖キビ農場を見ると、使っているのは昔ながらの古い農具だけだ。 「世界の食料危…

石油価格高騰と食料危機・飢餓-要因は人為と無策にある

地球資源の1つ原油が枯渇しているわけでもない。世界の穀物生産が大きく後退しているわけでもないだろう。なのにこんにち、未曾有の危機的状況に直面している。穀物生産の不足は、地球温暖化による気候変動、特にアフリカやオーストラリアの緑地地帯の砂漠化…

“出家”は救いの文化?

「源氏物語の時代」(山本淳子著)を読んでいる。当時の“出家”というものについて考えさせられた。 平安朝の都人には自殺という文化がなかったという。人生に絶望し、身も心も極限に追い込まれたときには出家する。その意味では出家は心の自殺であり、出家によ…

天災は人為とみるべき時

四川大地震とBurmaのcyclone Nargisの惨禍に対する対応の稚拙さと、罹災者の救援に目が注がれている最中、わが国東北部に激震が襲った。岩手・宮城内陸地震の惨状はボクたちに改めて自然の猛威の恐ろしさを知らしめるものがある。 一見、最近の自然災害はア…

「歴史の壁」を打ち破るか

Africa系米国人が大統領予備選を勝ち抜くことなど夢にも思わなかった人たちは多いはずだ。ボクもそのうちの1人だ。予備選の期間中、プラカードを燃やされたり、人種差別的な嫌がらせもあったという。でも、期間中の主潮にあからさまな人種差別主義的な発露…

BarackとHillrayの二人三脚は吉と出るか

8日のSen.Hillary Clintonの民主党予備選よりの撤退(性格には停止)とSen. Barack Obamaに対する支持演説は28分に及んだ。2000人の聴衆による拍手でしばしば演説が中断するほど感動的だった。が、実は最初のスピーチ原稿は、 Obama氏に譲歩し容認する“concess…

ご縁とは不思議なもの

偶然の出逢いがご縁となり長いお付き合いにつながってゆく。 最近、ご縁というものについてしみじみ考えさせられることが多い。 「・・・人と人、いろんな縁がありますね。ひとりでに天から降ってくるような縁もあれば、たぐりよせたといったような縁もあっ…

“感動の質”とは

名著Silent Spring(沈黙の春)で人間による自然破壊に警告を発したRachel Carson(レーチェル・カーソン)。エッセイにThe Sense of Wonderがある。もう50年以上も前に出された短編だが、著者はその中で『子供の頃や10代に出会う事実のひとつひとつが、やがて知識…

啐啄(そつたく)について考える

これまで仕事柄、親の子に対する躾の大切さをよく説いてきたボクだが、身を引いたとたん、うちの者や子供たちから逆に叱咤されることが多い。どうやら、長く勤めているあいだに、我が家の作法をないがしろにしてきたようだ。これからの生活課題の1つは自分…

民主・共和に支持分裂の加州知事夫妻

カリフォルニア州知事邸の入り口にBarack ObamaとJohn McCainのキャンペーンポスターが貼られている。 知事さんは『ターミネーター』など知られる元俳優、ボディビルダーでもあったArnold Schwarzenegger(アーノルド・シュワルツネッガー)氏。筋金入りの共和…

米加先住民の同化政策の行方は

カナダの首相が、先住民に対する同化政策を謝罪したという。カナダは米国より古い西部開拓史をもっている。差別と闘う原住民復権運動も長い歴史がある。 英国系移住者は原住民に厳しかった。白人の原住民政策は一貫して「同化」であった。原住民に英語か仏語…

予備選と本選挙は別のもの

米民主党大統領候補の指名を確実にしたBarack Obama陣営が勢いづいている。6月28日(土)“Unite for Change Meetings”と銘打った「変革に向けての大団結集会」を開催、結集を呼びかけている。 主催者は叫ぶ「John McCainとの決戦に挑む。この勝負はいまだかつ…

ウルトラ古典長編の現代語訳(労作)の読破に挑む

最近、多少の本読みならば「源氏物語」は絶対読むべしだと誰かに言われた。高校時代、古文の時間に第一帖『桐壺』の冒頭の部分を覚えさせせられた。暗唱テストもあったので、“いずれの御時にか、女御・更衣、あまたさぶらひ給ひけるなかに、いと、やむごとな…

崩れる安全神話/治安に暗雲

日曜日の惨事の現場は秋葉原。超ハイテクと人気のメディア・電気製品・アニメなどで国際的にも知られた街だけに、たちまち世界の有力紙が注目した。多くは社会面のヘッドラインでその衝撃を速報した。 ほぼ各紙とも、“random stabbing rampage”(狂気の無差別…

海の向こうの清新な気と内なる昼下がりの酸鼻(惨鼻)

Hillary Clinton上院議員が16ヶ月間に及ぶ熾烈な民主党予備選から遂に撤退した。昨日未明WashingtonのNational Building Museumで、溢れかえる数千名の支持者のなか、28分間の歴史的演説を行った。 冒頭の7分間をこれまでのライバルBarack Obama上院議員への…

高騰クライシスの連鎖に出口はあるのか

米国の失業率が悪化、5.5%に達した。2004年10月以来の高率である。原油価格が1バレル$138,54、1日の上がり幅$10.75、史上空前である。 カリフォルニアの閑静な住宅街、住宅ローンが払えないため、抵当権を設定した自宅が次々とオークションに出されてゆく。…

原住民と先住民

アメリカやカナダやNZに出かけると時々「日本には先住民はいるの?」と訊かれることがある。日本は単一民族国家(homegeneous=同質の者で構成されている)だと認識しての問いかけである。この質問に対してボクは「北部地方にNative Japaneseが住んでいる」と答…

大統領選での常套語-お決まりのキーワードとレトリック

8年前の2000年8月3日、George Bush Jrが共和党全国大会で大統領候補指名受諾演説を行った。場所はPhiladelphia、9/11テロの1年前である。 同じ8月17日、Al Goreが民主党大統領候補の指名を受けた。場所はLA。副大統領候補に予備選を争ったJoseph Liebermanを…

悲嘆 奈落の底の罹災老人

中国の人々はお年寄りへの畏敬の念が強い。特に、四川省のような地方ではそうだ。その人里離れた山村を烈震が襲い掛かった。働き盛りの大人たちは実家にお年寄りを残し、街に働きに出ていた。 お年寄りたちは、山村の家は倒壊し、家財や持ち物とてなく、着の…

“断念”を迫る愛国心

あの9.11テロの惨劇のあと、米国ではNYに限らず、街の家の玄関に次々と星条旗が掲げられた。MLBのBall Parkでは試合開始前、観衆が総立ちになりGod Bless Americaを大合唱した。政権は民衆の心理を愛国心へと誘導した。 四川大地震の震源地の近くから避難し…

“MacBama”氏待望論

米大統領候補者選び、共和党はJohn McCainで決まり。民主党のほうは、Barack Obamaがゴール目前だが、Hillaryさんが後へ引かない。党内では、ethnic間、gender間の亀裂が懸念されている。このままの状況で本選挙に入れば、民主党支持者のかなりの票がMcCain…

鉄の拳をもった謎の将軍さまに変化は?

Burma(Myanmar)のラングーン(Yangon)の町外れ。cyclone Nargisによる罹災者が仮住まいするテントの前を軍政のトップThan Shwe(タン・シェ)さんがお供を連れて"巡幸"。太った将軍様のお通りだ。手を合わせて拝む民衆の姿。恐怖の統治下にある人たちのほとんど…

落ち込む大国・悩む大国と勢いづく国

ここ数年、技術者不足が日本をじわじわ侵食しつつあるが、いま明からにエンジニアやテクノロジー分野に進出する若者の数が減少する事態に直面している。大学は学生の理科離れ、科学離れを嘆く。その落ち込みは急である。産業界はキャンペーンに取り出した。…