経済

“内向き”、shrink(萎縮)に向かうべからず!

都民の日の1日、多くの企業で来春入社予定者の採用内定式が開かれた。内定者は喜ばしいことだろうが、就職活動に苦闘する大学四年生も少なくない。来春採用者減の企業が後をたたないからだ。就職二浪組もいる。一方、大学3年生の就活がスタートだというから…

好不況問題よりhavesとhaves-notの天と地の差

“Job Data Casts Pall Over Economic Recovery”(経済回復に暗雲垂れこめる就業状況) 米国の景気動向を報じるThe NY Times-International Tribuneの最新号のHeadlineである。 米労働省は五月の就業者数が431,000増加、失業率が四月の9.9%から9.7%に改善された…

3-Dは栄光よもう一度のヒット商品?

日本の首都のSony店舗が装いも新たに、爽やかオープンした。四方の壁面はすべてウィンドウー、ピカピカのカウンター、スタイリストと称する気さくな社員が、Sony商品について親切に説明し相談に応じている。 この三月開店初日にお客がどっと押し寄せた。お客…

“内需”とは日本国内、国民の需要(domestic demands)じゃないの?

財界恒例の新年賀詞交換会は新政権との交歓会のムードだったようだ。米国発の経済・金融危機に直面して間もない去年の正月の危機感は何処へやらだ。これまでLDP政権を支援し続けてきた財界首脳にPM・HatoyamaがDPJをアッピール。やはりHatoyama Administarat…

カプセル・ホテル(Capsules)今昔物語

新宿に初めてカプセル・ホテル(capsules)150個室が登場したのがほぼ20年前。ちょうどバブル経済の崩壊が始まった頃だ。プラスチックで仕切られたちっぽけな個室だが、開設当時は、終電に乗り遅れたサラリーマン向けの避難寝床として用意されたものである。 H…

≪龍馬がゆく≫と景気が上向く・・?

今日から正月3日まで各紙夕刊がお休みである。 最寄の駅前にでかけたついでにM紙を買った。仕事に出る日は朝夕ともM紙を駅の売店で買うのが慣わしだ。 同紙経済欄に≪「大河」視聴率アップ→「株価も上昇」 来年の『龍馬伝」に期待も≫とある。大和証券SMBC研究…

熱帯密林湿地帯の気候変動(地球温暖化)への知れざる影響--環境対策コストは経済的に有効

COP15の成り行きに世界の目が注がれている。 copといえば、policemanのスラングというよりcolloquial American Englishだが、本件とは無縁だ。 COPは、締約国会議(Conference of Parties)の略、即ちCOP15とは国連気候変動枠組み第15回締約国会議。目下、コペ…

解りにくいLabor Thanksgiving Day(勤労感謝の日)

昨日朝8時半頃(米国現地時間25日水曜日の午後)President Obamaからメールが届いた。タイトルは“Thanksgiving”(感謝祭)。 メッセージは“Tomorrow, Thanksgiving Day, Americans across the country will sit down together, count our blessings, and give th…

“足るを知る”とは?

いま、何故かAdam Smithが再評価されている。知る人ぞ知る、経済学の古典『国富論』(The Wealth of Nations)の著者、自由競争の提唱者だが、その本旨はどこにあったのか。 経済学者のM氏は「アダム・スミスの原点は道徳哲学にあった」と云う。 Adam Smithは1…

貧困層とPoverty Line(貧困ライン)を曖昧にするな

経済格差の拡大、貧困問題が深刻化するなかで、これまでの我が政府は貧困の実態を正確に把握するための、Poverty Rate(貧困率)の数値を出さなかった。呆れた怠慢ぶりだが、このほどようやくOECD(経済協力開発機構)が加盟国について算出している「相対的貧困…

補正予算見直し・来年度予算概算要求など数字いじりもいいが、低迷する内需、苦悩する業界に目を注いでいるのか

経団連会長が、経済産業省との会談で「企業が厳しい国際競争に耐え抜く環境整備が必要だ」と述べ、国としての成長戦略を示すように新政権に注文した。 主な業界の景気はどうか。自動車業界の悲鳴が聞こえる。≪中古車販売最低191万台--上半期 新車の低迷が響…

Outletは買い物より遊びの広場?

ボクは週3-4日仕事に通うため私鉄のI駅から朝9時ごろ路線バスに乗る。国道沿いに去年春からOutlet Mallがオープンしバス内の様相が一変した。ロケーションが不便で最寄り駅から遠いため、路線バスは平日でも朝から足の踏み場のないほど混み合う。国道も大変…

メディア演出の総選挙劇−出来勝負明日開幕

米国じゃないが、我が国も二大政党への流れが一層強まりつつある。 今日のTVに映った各党首討論にしても、大半はLDPのA総裁とJDPのH党首の味気ない“論戦”に焦点を当てる。他の党首は脇役か端役だ。 米国の上院・下院の議員選挙は民主・共和の二大政党の二者…

今年のSummer School、維持費の予算がなく閉鎖? 低所得家庭に大きな痛手

1年前、Florida州Brevard地区小学校では夏休み期間学校を開放、多くの学校に先生たちと14,000人にも及ぶ生徒たちが掛け算のドリルやHarry Potterの読書やスペイン語の単語の勉強にSummer Schoolが大賑わい、親の経費負担ゼロというから家庭にとっては大助か…

米消費者に価値観の変化-消費から預金にシフトは景気回復を遅らせる

我が国でもそうだか、長引く不況がアメリカ人の生活の価値観を変えつつある。人生において必要なものは何か、究極的に自分たちを幸せにするものは何か、この再評価が“強欲生活”に取って代わろうとしている。経済不況により倹約文化の台頭に直面か。 そのわけ…

“バンカメ”のストレステストってなんだ?

大手邦紙夕刊の国際面に“バンカメ3兆円資本不足か”のヘッドライン。金融業界用語音痴のボクは面食らった。 記事の中身を読むと「米金融大手のバンク・オブ・アメリカが、米金融当局による特別検査(ストレステスト)の結果、約340億㌦(約3兆3300億円)の資本増…

本気で変わろうとする米政権、思考停止の我が国財界

未曾有のeconomy crisisとアフガン・イラン・中東などをめぐる超難題の国際情勢を前に、新たな政策を懸命に模索するObama米政権。クリントン国務長官が「対テロ戦争という言葉について、オバマ政権は使わない」と語った。ブッシュ前政権による負のイメージを…

経済的価値が崩れると伝統と云う名の“郷愁・懐旧”が頭をもたげる-警戒すべし

「伝承に創造を加えて伝統となる」と誰かが言っていた。なるほどと合点がいく言葉だが、辻井喬氏の≪新しい伝統観≫には覚醒させられた。 氏は“伝統は郷愁ではない”と次のように明解に語る。 「伝統は風土と気候に深く影響されながら、それによって決定される…

第二次“失われた10年”-失速が続く消費社会ニッポン

米国の不況のクシャミで我が国は悪性風邪が長引き直らない。表面的には、1990年代の不景気から回復基調を見せた感のある日本だが、賃上げもなく、株価の低迷が続くなかで、自由に買い物を楽しんでいた奥様たちがとたんに守銭奴に変わってしまったみたいだ。 …

“経済危機について互いに自分の体験を語ろう”-Barack Obama親衛隊の訴え

President Barack Obamaが就任後初の記者会見に臨んだ。7分26秒の冒頭発言。内容はもっぱら未曾有の経済危機、ほぼ60万人に及ぶ先月の雇用喪失にいかに対処すべきか。 “My bottom line is to make sure that we are saving or creating 4 millions jobs”(最…

≪続≫「常識」--AIG. Bank of America, Citygroup, 3 major autosにpay capしないのは何故

President ObamaがThe White Houseの玄関で厳しく叱責した。 「我々は誰もが責任を果たさなければならない。かしこまって国民に頭を下げた大手金融界の幹部も例外ではない。経営危機に陥りながら、慣行などと称して贅沢三昧の報酬を懐に入れるなど論外だ」 …

“安物買いの銭失い”というが・・

営業損益が赤字転落に陥り、非正規従業員を中心に大量の人員削減に走る大手自動車業界や家電メーカーなどを尻目に、安売りファースト・フード店や某飲料食品メーカーは大儲け。社長さんも思わず笑顔の記者会見だ。 偽装管理職の店長さんを配置して訴えられ、…

President Obamaの怒り-“恥知らず”なThe wall Street族の高級報酬

The Wall Steetの役員たちには呆れてモノが言えない。前政権から政府資金による救済策(bailout)を受けるなかで、従業員を大量解雇。経営難だと言って国民の血税で救済を受けながら、昨年1年間で総額$200億(1兆7000億円)近い巨額ボーナスを懐に入れる金融街の…

我々がつくり出した問題は自分たちで解決--意思的楽観主義と無策・愚策の責任転嫁・諦観主義の違い

『深刻化する経済危機の原因は“カジノ資本主義”を野放しに推進してきたこれまでの経済政策にある』『The Wall Streetの重役達は、ほとんど規制されずに、説明責任も負わず利潤を追求してきた』とPresident-elect Barack Obamaは痛烈に批判。その上で『今回の…

The Day after Tomorrow--バブル無きライフ・スタイル?

全米の4人に3人がPresident Bushの退任を歓迎。CNNの調査によれば支持率も27%と史上最低、哀れな末路である。 そのBush政権の失政のツケをどのように解決していくか。未曾有の重い難題の数々を背負わされて1月20日に新大統領に就任するBarack Obama氏、支持…

冬麗(はるうらら)どころではないfireの連鎖

今日の気温は18℃を上回り、我が仮住まいマンションはエアコン不要だ。11月上旬の陽気、まさに冬麗(春うらら)と言うべきだ。 が、雇用情勢は悪化の連鎖だ。派遣労働者ばかりか正規社員も明日がわからない業界が次々と出現している。“派遣切り”即、社員寮から…

“天高く馬肥ゆる秋”のもと“円高く、株痩せる秋”

株価が続落。乱高下どころではない暴落である。何時底を打つのか。株価にもbottom lineはないのか、 震源地の米New York。9.11テロによるWorld Trade Centerのcrashと比較するのは不謹慎だが、いわばWall StreetのWorld Economic Center(世界経済の中枢)の崩…

Bush Adminstration批判の論客経済学者の予言的中か

注目のノーベル経済学賞は予想通り米経済学者が受賞した。プリンストン大学ポール・クルーグマン(Paul.R.Krugman)教授。一貫したブッシュ政権批判の論客だ。 政治的発言も積極的で、レーガン政権以降の共和党の経済政策をThe NY Timesのコラムなどで舌鋒鋭く…

格付けとは・・?

英The Times紙が2008年度、世界の大学ランキング・トップ200を発表した。 第一位はハーバード、二位エール、三位ケンブッリッジ。20位内を米英17大学が独占している。日本勢は東大の19位が最高位で、私大では早稲田の180位がトップだ。 政府の教育再生会議は…

Nobel Prize受賞の科学者は危機を訴える-「(日本の教育は)考えない子どもを一所懸命製造している」

株価の下落は世界に広がり止まらないのか? The Tokyo marketも9.4%下落。1987年(バブル崩壊時)以来最悪だと昨日のNY Timesは速報。 円高と株価の暴落の引き金となったのは、先の『金融救済法案』いわゆるbailout packageだ。米財務長官はこの「金融機関への…