2010-02-01から1ヶ月間の記事一覧

師匠を乗り越える

去年、今年と喜寿を前に76歳で鬼籍に入った芸人が目につく。先日藤田まことさんが、そして昨秋10月末、六代目三遊亭円楽師匠が他界した。 そして明日28日、楽太郎さんが六代目円楽を襲名する。 五代目は人情話で定評があった。例えば1時間に及ぶ「浜野矩随」…

心ならずも・・・

文学座で装いも新たに「女の一生」が上演される。“装いも新たに”とは長く杉村春子さんが演じてきた布引けいに新進女優を抜擢し、江守徹氏がはじめて演出するからだ。 江守氏はいまや文学座になくてはならない看板役者でもあり翻訳・演出を手がけるやり手だ。…

心揺さぶるリーダーのひと言

内政面の最大課題Health Care Reform Billをはじめ、内外の難題の解決・克服に苦悩を深めるPresident Obamaだが、大統領就任後の昨年初夏、Community Organizeのかつての上司が首都D.Cにやって来てObama氏と再会した。 「なあ、Barack、俺たちは、アメリカを…

流浪はいいが“堕浪・堕流”は・・・?

終戦間もない時代、ボクが小学生のころ、老若男女の別なく、駅前や公園や地下道に住まいの無い人々が散見されたり、たむろしていた。新聞ではこうした人たちのことを浮浪者と呼んでいたが、実際は、ホームレスの勤労者だった。無業者は物乞いに個別訪問。傷…

難題だが考えるべき“人生の時間の使い方”

去年BSの特集番組で米寿を迎えた森光子さんのインタビュー番組があった。、そのとき森さんが日野原重明さんについて「先生は何を言い出すかわかんない方なの」と驚嘆していた。 間もなく100歳を迎える日野原さんの健啖ぶりには舌を巻く。 日野原さんは、自身…

“時代遅れの都市”がない国

昨年6月、初めてItaliaを旅し、一週間余りFirenze(Florence)に滞在した。 日本にFirenzeの姉妹都市がある。京都である。 “The City of Florence--Historical Vistas and Personal Sightings”(邦題:岸本完司訳『フィレンツェに抱かれて』)の著者R.W.B.Lewisが…

四方の眺め--好日

我がブログはタイトルに似合わず、言ってみれば日々の“雑記”のようなものだ。加藤周一さんの「高原好日」をやっと読み終えた。250頁足らずの文庫本、解説・追記を記した成田龍一氏に言わせれば同書は「加藤さんの身辺雑記のようにみえるが、ここにも加藤さん…

別れ・追憶

昨年八月、医師からterminal cancer、余命半年を告げられた親友が一週間前に亡くなった。35年間家族ぐるみで親交のあるNZの敬愛する一家の長女だ。享年71歳、早すぎる。姉御肌で実に世話好きの善き人だった。 ご主人と毎年海外を旅し、自らもB&Bを長く営んで…

Back to winter?

二十四節気で言えば、立春が過ぎ雨水の時節であるが、このところ陽気は厳寒への逆戻りだ。“日脚伸ぶ”という季語があり、暮れの冬至を境に確かに徐々に日が長くなりつつあり、日脚がずい分伸びた感がする。先週など、光が春を先取りしたような温暖な日が続い…

自然に対する畏敬

Vancouver五輪がはじまった。B.C州最大の都市であり、移民の街とも呼ばれている。ボクはカナダについては不案内だ。 7年前の夏、一週間ばかりPrince GeorgeというB.Cの地方都市(田舎町)を訪れたことがある。 Vancouverから国内線で約1時間のところにある。…

Toyotaに驕りはないか?

The NY Times Weekly Review最新号は社説のなかで、Toyota has a lot of work to do to recover drivers' trust(トヨタには利用者の信頼を取り戻すには山ほどの仕事がある)と指摘。そのうえで、同社は、昨年米加で販売した台数の約三分の一に当たる車を目下…

Tea Partyは富裕層のgrass root movement?

The Washington Post/ABCの最近の世論調査によれば、米国民の三分の二が現Obama政権の政策に不満と怒りを募らせているという。 昨年来勢いを得ている例のTea Partyが異様にanti-Obamaを煽っているせいでもあるようだ。現政権に不満の国民もTea Partyの存在を…

周平さんの描く女主人公はみんな美女?

藤沢周平作品が劇場映画化される。「花のあと」、六作目になる。 初出はオール読物1983年(昭和58年)8月号。文庫本40頁足らずの短編である。 A紙夕刊に全面広告が出た。キャッチコピーが踊る “日本人が昔からよしとしてきたたたずまいが描かれている”“まっす…

“箪笥預金”もいい加減にしてくれ

DPJの闇将軍the Secretary General, O氏が続投宣言した。PM Hatoyamaからお墨付きをもらい励まされたからだと言う。政治資金規正問題で検察庁よりの不起訴処分を錦の御旗に、記者会見では余裕綽々威勢がいい。このところ隠していた傲慢ささえ覗く。 各種世論…

多摩は残雪、信州信濃は二三尺・・

江戸の俳人のなかでなぜか子供の頃から一茶に親しみを抱いた来た。 小4のとき、学芸会で担任の先生書き下ろしの「一茶」の劇に出た。主役の一茶を演じ、次の一句を節をつけて唄い好評を得た。 我と来て遊べや親のない雀 以来、一茶の中に、善良な眼を持ち、…

休日は“侘び住まい”もいい

本日は休日。今冬で一番の厳寒で風も強い。外出などせずに、もっぱら自室にこもる。午前中は惰眠をむさぼる。 午後長女一家がやってくる。歓声もいい。声の華やぎもいい。騒音も悪くない。夕刻、台所に置いてあった消火器を誰かがひっかけ倒したらい。火災報…

「寝太郎」で目覚める

ボクが高校時代、演劇好きになったきっかけは文化祭のとき、たまたまクラスで木下順二の民話劇に引っ張り出されたからだ。半世紀以上も前のことだ。 出し物は「三年寝太郎」だった。とぼけた楽しい芝居だったが、今思えば、内容は意味深いものがある。 職業…

孤高ではなく非俗に学ぶ。

某大手出版社が現代日本文学全集を編纂するとき、その中に国民作家というべき松本清張を入れることに真っ向から反対した人物がいる。三島由紀夫氏だ。『彼を入れるなら私は降りる』と言って引かなかったと云う。辻井嵩さんの話だ。 三島は清張が大嫌いだった…

雪景色も束の間か・・

昨日はfour seasonsならず、four kinds of weatherを体験した。 営業のため外回り、晴天の朝がお昼時に掻き曇り、3時過ぎから久々の雨。本降りになってきた。が、存外寒さはさほどではない。 「この分だと夜分もせいぜい霙ってとこですかね。雪にはならない…