映像と小説

寡黙な秀作

銀座へ「小川の辺」を観に出かけた。丸の内Toeiでの千秋楽である。都内や近く埼玉のシネコンの映画案内を見ると、ロードショーはほぼ終わっている。 この種の邦画は二番封切館を探すのが難しい。劇場映画化された藤沢周平モノ8本目の作品である。監督は篠原…

周平さんの描く女主人公はみんな美女?

藤沢周平作品が劇場映画化される。「花のあと」、六作目になる。 初出はオール読物1983年(昭和58年)8月号。文庫本40頁足らずの短編である。 A紙夕刊に全面広告が出た。キャッチコピーが踊る “日本人が昔からよしとしてきたたたずまいが描かれている”“まっす…

名作が名優を生む

衛星Ⅲで三夜連続してThe Godfather三部作が放映されている。 米作家Mario Puzoが1962年に発表した小説を原作とした作品が公開されたのが72年。PartⅠである。 godfatherとは本来カトリックの洗礼時の代父(名付け親)、後見人が原義だが、当映画“The Godfather”…

≪“軽輩・盲目“とて侮りめさるな・・≫

3年前豊島園のシネコンで観た山田洋次監督「武士の一分」がTV日曜洋画劇場年末特別企画として放映された。邦画なのに洋画劇場とはなんぞや? それはそれとして、この作品は藤沢周平『盲目剣谺返し』を元にした時代劇。ずばり言えば周平さんが得意とする下級…