2016-01-01から1ヶ月間の記事一覧

パラマウント35㎜見納め?

新文芸座(池袋)に注目している。名画座の灯復活というところだ。 現在2週間連続、<銀幕に輝き続ける永遠のヒロイン-追悼 原節子>と銘打て、《河内山宗俊》(1936年)から《慕情の人》(1961年)までの18本を上映中だ。 その前、年明けから<パラマウント・クラ…

--Terrorists(テロ)の目的はTerror(恐怖)にある--

前の職場の女子職員が結婚し来月新婚旅行に出かける。「ヨーロッパは怖いからNZにした」とのこと。 11/13パリ同時テロの惨事は世界に衝撃を与えた。穏健イスラム教徒の中軸国であるマレーシアへの修学旅行を急遽取りやめた高校もあるほどだ。負の連鎖が不安…

名画座巡り--再見・再見The Untouchables 昨年秋から都内の名画座巡りを始めた。1950年代〜60年代、都内に限らず全国の街々に名画座が溢れ輝きを放っていた。正確に言えば、2番封切り、3番封切館全盛の時代だった。 10代後半から20代、足繁く通った主な映画…

『時間』(続)--戦慄すべき<記憶の危機>

著者堀田善衛は主人公の中国人知識人・陳英諦をして迫り来る日軍の対中侵略・大虐殺を予感し語らせている。「都市は欧風化し、田舎はいつまでも太古のままという、この変則的な中国文明は、いま非常なshake up,揺り返し、混沌の時期を迎えたわけだ。・・・血…

元朝の読初めは「時間」がかかる

稀に見る晴天微風の元朝。柴犬との散歩で始まる。散歩を中国では『白想』(バイシャン)と言う。美しい言葉だ。 書初めならぬ、読初めだが、中国人の視点から描く『時間』(堀田善衛)と数日来格闘している。Nanking Massacreなる最大級の悪名で世界に伝られ…