2015-01-01から1年間の記事一覧

外交はセレモニーでご都合主義か?

従軍慰安婦を巡る外相会談で日韓合意。内外とも評価は概ね良好だ。 The NYTは"Japan and South Korea Settle Dispute Over Wartime 'Comfort Women'の見出しのもとlandmark agreement(画期的合意)に達したと論評。英国BBCも"Japan and South Korea agree WW2…

報道番組の勇気とは?

「政府が右向けと言っているものを我々が左を向くわけにわけにいかないだろう」知る人ぞ知るNHK会長籾井勝人氏の記者会見の場での発言である。 放送法が定めるNHKの政治的中立性に反し、不偏不党にも違反する。「記者会見での個人的見解だ」と籾井氏は開き直…

「負ける建築」が勝った

いろいろスッタモンダした新国立競技場の設計デザインが決まったようだ。「木と緑のスタジアム」をコンセプトにした隈健吾氏のチームのプランが採用された。「神宮外苑で緑のネットワークの要を作りたい」「時代を反映した新しい象徴になるべきだ」と隈氏。 …

排煙・売煙の憂鬱

14億の人口を抱える中国。多くの国民が寂しい生活を強いられている。兄弟姉妹が無く、独身男性が少なくない。つい最近終止符を打った<一人っ子世代>の人たちだ。彼らは数々の恩恵に浴していた。 周囲から溺愛され、高学歴で豊かな生活。子供の時から欲しい…

The Last War とは?

12/8を前にBS1で"The Last War--カラーでみる太平洋戦争"が再映された。 Attack on Pearl Harbor--真珠湾奇襲攻撃・太平洋戦争勃発--「国民一丸となって・・・」とラヂオのアナウンサー。そのとき永井荷風は『国民一般の政府の命令に従って不平言わざるは恐…

COP21--過激派の妨害は

COP(Conference of Parties)とは「気候変動枠条約締結国会議」ー恐ろしく長い邦訳だ。11/30から開幕したCOP21。会期は2週間、世界200国近くの首脳や関係者がParisに集結している。中でも、地球温暖化の法的規制を大統領在任中の遺産としたいBarack Obama氏と…

恐怖と憎悪こそterroristsの思うツボ

国際社会に衝撃を与えたパリの同時テロ事件。市民の恐怖心を煽るのがterroristsの狙いだ。「西欧文明を破壊せんとする組織化された企てだ」などと定義する政治家もいるが、さにあらず。市民の間にパニックを植えつける企てだと言える。そもそもあのterror at…

元政治犯の詩人が国防相を破るーBurma総選挙

In a New Myanmar, a Poet Defeats a Generalと最新のThe NYT. 先般のMyanmar総選挙で当選が確実視されていた最有力候補の国防大臣に1詩人が挑戦。詩人が劇的に勝利した。その名はU Tin Thitさん。自身、警察署と軍事施設近くで投票を済ませた同氏、かつては…

Burmaは誇りある国に生まれ変わるか?

2007年9月末〜10月にかけて民衆と僧侶たちの怒りが爆発したBurma。国の富を収奪する一部特権階級と頑迷に国盗りを続け鎖国化する軍事政権に堪忍袋の尾が切れたのか、民衆が街頭に出て抗議の非暴力デモ、民主化を叫んだ。悲痛な当時の外信Headline--- “Myanma…

見落とせられた歴史・・・

ヒロシマ・ナガサキを経験し、フクシマに直面した我々日本人だが、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故に対する深い理解と認識は希薄だ。 「チェルノブイリの祈り」の著者Svertlana Alexuevich女史が------ 『一人の人間によって語られる出来事はその人の…

3/11以後、別の世界になってしまった

今年のThe Nobel Prize in Literatureを受賞したウクライナ生まれのジャーナリストSverlana Alexuevich女史。民衆の視点に立って、戦争の英雄神話を打ち壊し、国家の圧迫に抗い続けながら 執筆活動を続けている。同氏の著書「チェルノブイリの祈り」(Chernob…

過去に目を閉ざした<未来志向>の欺瞞

PM Abeが予定している「戦後70年」首相談話を警戒する声がしきりだ。今日4/26日からの訪米中に「河野談話」「村山談話」を引き継ぐよう、米超党派議員が駐米大使に書簡を送った。 過去の戦争を反省するが、「植民地支配」「侵略」を認めようとせず、お詫びも…

大気汚染の都、巴里

4/19 The New York Times: Weekly Reviewの社説“Clearing the Air in Paris”にビックリ。 最近のパリの大気汚染はヒドイ。the Eiffel Towerが薄暗い靄に包まれ、光の都をスモッグの都に変えてしまった。 汚染濃度の計測によれば、3月18日、遂に巴里は北京や…

為政者の言葉がカギ

ISISとの戦いは終りが見えない。「テロに屈しない」という勇ましい掛け声だけが聞こえるが、ISを<イスラム過激集団>と呼んでいないか?先進主要国の多くにとってテロは深刻な内政問題になっている。イスラム・テロという言い方が気になる。米国流のテロと…

戦後ニッポンを侮るな!

自衛隊の海外派遣、安保法制という名の<戦争立法>の成立を急ぐPM Abe。9条を変えて「自衛軍」を持つのが狙いだ。 8年前の2007年元旦のA紙社説を改めて読んだ。白抜き見出しは<憲法60年の年明けに>--- 「自衛隊のイラク撤退にあたり、当時の小泉首相は『…

人口流入は御免!

“New Curtain Seals Off Bulgaria”--4/12付The New York Times/International Weekly-- ブルガリア政府がトルコとの国境線にRazor Wire(蛇腹形鉄条網)を張り巡らした。難民の流入を防ぐためだ。既に中東、アフリカ、アフガンからの難民が洪水の如く押し寄せ…

これぞ「反骨」

保守政治家の中に硬骨漢がめっきり少なくなった。反骨たるべきジャーナリストが萎縮している。 「社会の木鐸」と「無冠の帝王」の誇りを持っていた明治人ジャーナリスト桐生悠々は「自分のペンは祖国の危機を救う」ことを信じて疑わなかった。 1934年(昭和9…

入学式--言わねばならないこと

文字通り花冷えの昨日・今日、二つの高校で入学式。畏れ多くも来賓として“臨席”したが、我が身はいつも観照者と批評家である。 昨日の入学式、主役は誰なのか?壇上にスポットライトが当てられ、新入生の坐る会場・客席が暗すぎる。担任に呼名された生徒の顔…

『言わねばならぬことを言う』

あの誤報事件で周囲から徹底的に叩かれてからというもの、A紙が面白くなくなった。今度はTV Asahiが政府から揺さぶりをかけられている。<報道ステーション>で政権に対し辛口の言葉を投げかけてきたコメンテーターのK氏が『官房長官をはじめ官邸のバッシン…

観桜

小金井公園に出かけた。花見どきは街道が普通超渋滞だから心配だったが、予想外にスムーズに動いた。花曇で雨模様、風強しを予想し敬遠した人が多かったのか? 園内は圧倒されるほど桜花full bloom。都内四大桜の名所の面目躍如、思わぬ観桜満喫と相成った。…

Fault Line液状化

9ヶ月振りにブログを再開します。 このところ最も気になるのがFault Line。原義は地質学用語の「断層線」だが、いまの液状化している国際情勢の深層を表す言葉だ。 Cultural communities are replacing Cold War blocs,and the fault lines between civiliza…