2012-01-01から1年間の記事一覧
「政治家や論客は威勢のよい言葉を並べて人々を煽るだけですむが、実際に傷つくのは現場に立たされた個々の人間なのだ」と村上春樹氏が東南アジアの領土を巡る問題について憂慮しA紙にエッセイを寄せていたが、再登板のPM Mr Abeのはしゃぎ振りは異様だ。 金…
General ElectionはCrush DefeatとCrush Victoryが際立った。 "Japan Election Returns Power to Old Guard"--The NY Times東京支局長Martin Fackler氏によるFeatureのHeadlineである。今度の衆院選の結果を米GOPの保守派(Old Guard)による権力の奪還に喩え…
<自民地滑り的勝利!>-昨夕駅頭で見かけたタブロイド紙Front Pageの白抜きHeadline--お馴染みの選挙結果予想。またかと呆れ、溜息をついて家路についたが、一夜明けて仰天。大手紙までが≪自民勢い止まらず。自公で300議席以上へ≫の大見出し。おまけに各選…
今日衆院選公示。直前になって登場したNippon Mirai no To--リーダーが掲げた「卒原発」。新キャッチフレーズに注目したが解釈が難しい。偶々米紙で“Nuclear Power Phase-Out”なる表現に出遭った。「原発の段階的消滅」を意味する。最適語と云うべきだろう。…
TED(Technology Entertainment Design)ConferenceにAl Gore氏が登場した。 著書『不都合な真実』で世界に衝撃を与えた環境問題の論客だが、Bill Clinton政権で2期副大統領を務めたもののThe White Houseの主にはなれなかった。2001年大統領選にDPから指名さ…
このところさっぱり姿が見えなくなくなり、衰えの噂を聞いていたが、やっぱり本当だった。森光子が逝った。稀代の名役者が消えてしまった。下積み時代からその存在に注目していたファンの1人として淋しい限りだ。 短命番組だったがABCラジオの『漫才学校』(…
米大統領選投票終了後の開票に手間どっていたFlorida州の最終結果が出た。ここでも僅か7万票余りの僅差ながら、Barack Obamaが制した。50.01%対49.13%。 代表人獲得者数は332対206。GOP,Romneyにとって思わぬ大差となった。 swing statesを全て勝利したPresi…
いよいよthe Presidential Election Dayが目前に迫った。Obama, Romney両候補ともOhio, Floridaなどswing statesの票取りに最後のバトルだ。 連日,Obama for Americaのキャンペーン幹部やBarack, Michelle自身から当方に資金カンパの依頼メールが届く。当日の投…
11/6日に迫った米大統領選。世論調査によればBarack Obamaの再選が危い。連日ボクのところにも、小口カンパのお願いメールが届く。相手のMitt RomneyとGOPが1週間で$4500万という莫大な選挙資金にモノを言わせ、TV広告でなりふり構わぬ反Obamaネガティブキャン…
「挨拶はむづかしい」「挨拶はたいへんだ」「あいさつは一仕事」と言っていた丸谷才一さん。弔辞・祝辞・乾杯前の短いスピーチなど数々の挨拶を、肉声では残念ながらお聴きする機会はなっかたが、飽きもせず何度も読ませていただいた。 慢性肝炎のため69歳の…
丸谷才一さんが逝ってしまった。この7月に他界した吉田秀和さんのお別れの会で弔辞を読むはずが、体調をこわし録音された声が流された。心臓手術をしたらしい。吉田さんの後とを追うかのような急ぎ足だった。 「(丸谷さんの仕事には)古今東西の文学について…
日本人だけではなかろうが、一国の国民性(National Character)は不変ではない。時代の推移によって変わるものである。 このほど、<大学共同利用機関法人 情報システム研究機構>(Research Organization of Information and Systems)の「統計数理研究所」(Th…
“Good evening”で始まった前Michigan州知事Jennifer Granholmのスピーチ。 度肝を抜かれ、まともなメディアのHeadlineはこんな調子だ-- Former Michigan Gov. Jennifer Granholm delivered a spectacularly theatrical, spectacularly loud attack Mitt Romn…
Tampaで行なわれたRNC(共和党全国大会)会場の雰囲気は垣間見たが、Mitt RomneyやPaul Ryanのスピーチは聴く気がしなかった。どうせなりふり構わず、Barack ObamaとDCを敵視する文句の連続に決まっているからだ。 CharlotteのThe Democrats National Convent…
9/11から早や11年になる。記憶が“風化”しつつあるとも云われるが・・・。 『アメリカは多民族国家です。ヨーロッパ、アフリカなど世界各地からやって来た移民によってつくられた国です。特にニューヨークなどの大都市には、さまざまな民族、文化、宗教が集ま…
俄かに隣国と孤島・無人島の領有権を巡るトラブルが噴出している。時代が時代ならばキナ臭い紛争・軍事衝突に発展しかねない。 積年の、いわば“腫れモノ”とも云うべき、尖閣諸島と竹島の問題だ。 1885年ごろまで無人島だった尖閣。1895年日本領土として閣議…
戦場カメラマンと云えばスペイン戦争から第一次インドシナ戦争まで5回の戦争をレポートしたRobert Capa。20世紀を代表するbattlefield photographerだった。第一次インドシナ戦争中、北ベトナムで地雷に触れ爆死。享年41歳。 日本にも知名度こそ高くないが、…
London 2012の開催を多くの英国人は心配していたという。移住民とのトラブル、テロの不安、交通網の混乱など不安材料を現地メディアは指摘していた。が、そのメディアさえ、大会期間中、大衆の歓喜のムードを伝えるのに終始した。ロンドンが異例の雰囲気に包…
8/6と8/9のthe 67th anniversary of the atomic bombing of the city.世界に今なお存在するnuclear weaponsの廃絶を目指す式典だが、両市長の平和宣言とPMの挨拶は自ずと福島第一原発事故を意識するものとなった。 が、<nuclear weaponとnuclear powerは同…
風は強いが暖冬、雨季のNZから昨夜帰国。空港を出た途端蒸し暑さが堪える。 不要不急の用件のない1週間余りの曖昧で地味な旅だったが、会うべき人、逢いたい人、思いがけなく遭遇した人など、パック旅行holidaysでは体験できないストーリーがあった。 機内食…
一学期の小中高の終業式で各地の校長がイジメ問題に触れたようだ。「いけないことをいけないと言う勇気を持って」と埼玉の某中学校長。全校生徒に命の尊さを訴え、「安心して学校生活が送れるように、学校は皆さんを応援します。イジメと思われることがあっ…
27日から始まるロンドン五輪。日本にとっても五輪参加100年の節目でもあり、心なしか4年前の北京の時よりも期待が大きい感じがする。 日本が五輪に初参加した1912年のストックホルムでの第6回大会。参加選手は陸上競技の2選手だけだったというから、この1世…
前任校での経験だが、20年程前、中国修学旅行をスタートし生徒たちを初めて北京に引率したときの一番の悩みは公衆トイレだった。まず滅多に見当たらないうえにドアがない。ドア付きのトイレは有料という按配だ。不潔でまさに<ご不浄>そのものだった。この…
今年も節電の夏到来だ。 が、超高温多湿のdeveloping countryの住民はそうはいかない。 特に爆発的人口増のインド。京都議定書ではないが、地球温暖化対策でCO2削減を迫るのは酷のようだ。 例えば港湾都市Mumbai(旧Bombay)の商店街や住宅街、二階・三階の窓…
親爺や祖父の子や孫に対する躾の厳しさ話はこのところ余り耳にしない。児童虐待などと言われ事件になるケースがままあるだけで麗しい家風として語らることは先ごろまず見られない。 その点、小石川蝸牛庵の露伴による娘文子(幸田文)と玉子(青木玉)に対す…
Aung San Suu Kyi女史を偽善者だと週刊誌などで徹底批判している反英米保守派元産経記者などがいる--- 曰く「スーチーはミャンマー人のことを思って民主化を主張しているわけではない。1つの権力闘争だ。ミャンマー人の顔をしているが英国人だ。家族もみん…
Nobel Peace Prizeを受賞後21年を経てオスロ市庁舎のステージに立ったSuu Kyi女史。30分以上に及ぶ受賞演説に世界が目を注ぎ、耳を傾けた。 軍政による3度のhouse arrest(自宅軟禁)は合わせて14年9ヶ月に及んだ。元AFP記者M氏に言わせれば「軍人さんたちも…
第二次大戦が終わってながく使われていた言葉「鉄のカーテン」。1946年3月英W.Churchill首相が米国ミズリー州の大学で行った次の演説の中で用いたのが始まりとされている-- From Stettin in the Baltic to Trieste in the Adriatic, an iron curtain has des…
今朝、8日の某紙に『日本文化の源流と京都』なる表題でコラムが載っていた。 ボクは折に触れ、“文化”という言葉を不用意に使っている。不用意と云うのは“本当の意味もわからずに”と云う意味だ。手許にある辞典で<文化>を調べてみた。「①文明が進んで、生活…
僕は教養と云う言葉を余り使わない。その意味がよくわからないし、可笑しな言い方だが僕自身、あまり教養のない人間だと思っているからだ。 ところでこの“教養”について、吉田秀和さんが『千年の文化 百年の文明』(海竜社)のなかで語っている。「どんなこ…