右に傾き内を向く?--タダゴトじゃないぞ!

11/6日に迫った米大統領選。世論調査によればBarack Obamaの再選が危い。連日ボクのところにも、小口カンパのお願いメールが届く。相手のMitt RomneyとGOPが1週間で$4500万という莫大な選挙資金にモノを言わせ、TV広告でなりふり構わぬ反Obamaネガティブキャンペーンを繰り広げているからだ。

我が方の選対幹部からの今朝のメールは--
Help close that cash-on-hand gap so our voices don't get drowned out in a tidal wave of negative ads--chip in $5 or more now.
「今の手持ち資金の差を埋めなきゃ相手によるネガティブ・キャンペーンの大波に我々の声が呑み込まれてしまう。今すぐ5ドル以上のカンパを!」--必死の訴えだ。

“Make a donation today, and be automatically entered to President Obama and see him speak on Election Night. We'll cover airfare and hotel and a guest--so don't miss out.”「今日カンパしてもらえれば、投票日の夜、シカゴにご招待、President Obamaのスピーチを聞いていただける。飛行機代にホテル代はこちら持ちだ。チャンスを逃さないで」--異例の非常事態宣言だ。

ボクはイライラ、ジリジリ。焦燥感と危機感を募らせるだけだ。寄附しようにも米国籍も市民権も持っていないから無理というもの。"4年前の2008年には支援してくれたのに、今度はどうしてダメなの!?"と名指しされても勘弁願うしかない。

経済・雇用問題を巡る10/22第一回目TV討論会でのBarack Obamaの精彩の無さは誰の目にも明らかだった。そのときの完敗を今なお引きずり、危機的状況にある。選挙情勢だけでなく米国の政治情勢そのものが危機にある。

Bush政権時代の元国務長官Colin L. Powell氏が2008年に続きBarack Obama支持を表明した。そのうえで「私は共和党でもより穏健な部類だと思っています。残念ながら死滅しつつある部類のようですが」とPowell氏。
共和党は狂った人々であふれている」と長く共和党議会スタッフを務め,近著“The Party is Over”で知られるMike Lofgren氏。


“Goodbye to All That: Reflections of a G.O.P. Operation who Left the Cult”「共和党は議会制民主主義における政党ではどんどんなくなっている。まるで終末論的カルトのようなものになってきた・・」「20年前には風変わりな、はみ出し者だった連中が、今や党の中心にすわっている」--同氏が名指しし愛想をつかしたGOP議員は何れも極右組織Tea Partyに所属。“極端な主張”“相手の話を聴く耳無し”“科学的知見皆無”だ。

Mitt Romneyも穏健派だったはずがいつの間にかTea Partyに秋波を送りタカ派に変貌だ。DPもさほど革新的ではなく半保守的だが超右傾化のGOPに比べればよっぽどマシな政党だ。10日後の結果が懸念される。
海の向こうに劣らず此方も困ったものだ。
加州の知事を任期満了で退いたArnold Schwarzenegger氏が元の俳優業に復帰したと思ったら、都政の主が任期途中で椅子を投げ出し国政へ打って出る。とっくに喜寿を超えた年寄りが血迷ったのか・・。


尖閣の領有権問題で中国外務省の筆頭次官が日本政府に対し「現実を直視し、過ちを直せ」と強硬発言。日本の尖閣諸島購入の経緯について「日本の右翼が下心をもって起こした。日本政府は右翼の行為を阻止しなかったばかりか、前面に出て島を購入した」「右翼がやりたかったことを日本政府が一手に引き受けた」と批難、「右翼・日本政府一体論」を展開している。
一向に改善されない日中関係。そもそも火付け役、トラブルメーカーは誰なの? 名乗るまでもない。中国をシナと呼んで憚らない御仁だ。内向きな復古主義者は米国GOP政権の再来を待ち望んでいるのではないか?