Al Goreのプレゼンに脱帽--TED Conference

TED(Technology Entertainment Design)ConferenceにAl Gore氏が登場した。


著書『不都合な真実』で世界に衝撃を与えた環境問題の論客だが、Bill Clinton政権で2期副大統領を務めたもののThe White Houseの主にはなれなかった。2001年大統領選にDPから指名されGOPのG.Bushと熾烈な闘い、全米の投票総数では上回ったが、Florida州の投票用紙の数えなおしで同州を落とし、選挙人の数でBushに及ばず惜敗、涙をのんだことで知られている。

Al Goreにとっては悪夢だったのだろう。今もってよほど悔しかったようだが、プレゼンテーションの名手は見事にジョークに仕上げる。

TEDでのプレゼンのタイトルは“Averting the climate crisis”(気候危機を回避せよ)。冒頭でジョークを連発。聴衆を泣かせるほど爆笑させてくれる。
“Put yourselves in my position. I flew on Air Force Two for eight years. Now I have to take off my shoes or boots to get on an airplane.”(私の身にもなってヨ。8年間副大統領専用機に乗っていたのに、今じゃ空港で靴を脱がされ検査を受けるありさまだ)


泣く泣くWashington D.Cを後に妻とレンタカーでNashvilleへ、警護車無しで自分で運転。ランチはファミレスだという。隣の客が前副大統領夫妻に気づき囁いたー“He's come down a long way, hasn't he?”(彼も落ちぶれたものだネー)


聴衆を散々笑わせたあと本題に入ったAl Goreの一言ひと言が鮮明だ。
“Be a green consumer”(環境に優しい消費者になってください=環境に優しい買い物をしてください)
“Let's rebrand global warming. As many of you have suggested I like 'climate crisis' instead of 'climate collapse”(地球温暖化という呼び方も変えましょう。皆さんのご提案のように、"気候崩壊"より“気候危機”の方がいいと思います)


さらに同氏は“planet emergency”(地球非常事態)とも称した。
Bill Clinton, Barack ObamaそしてAl Gore・・何故かDPのVIPはスピーチの名人ばかりだ。