観桜

小金井公園に出かけた。花見どきは街道が普通超渋滞だから心配だったが、予想外にスムーズに動いた。花曇で雨模様、風強しを予想し敬遠した人が多かったのか？
園内は圧倒されるほど桜花full bloom。都内四大桜の名所の面目躍如、思わぬ観桜満喫と相成った。
＜世の中にたえて桜のなかりせば春の心はのどけからまし＞知る人ぞ知る業平の名歌だ。
「其ノ麗美ナルコト、花中ノ第一トシテ、単ニ、花トノミ云ヒテ、花ノ名ヲ専ラニセリ、木花ト云フモ、是レナリ、又、花王トモ云フ。此樹、日本ノ特産ニシテ、諸外国ニアルヲ見ズ、実ニ国花ナリ」と【大言海】にある。
『万葉集』に＜見渡せば春日の野辺に霞立ち咲き匂へるは桜花かも＞−山野に桜を尋ねて、花を見歩く。さしずめ桜狩と言うべし。
成る程と唸る二句--
＜よるとしや桜のさくも小うるさき＞(一茶)
＜散るさくら空には夜の雲愁ふ＞(石田波郷）