心揺さぶるリーダーのひと言

内政面の最大課題Health Care Reform Billをはじめ、内外の難題の解決・克服に苦悩を深めるPresident Obamaだが、大統領就任後の昨年初夏、Community Organizeのかつての上司が首都D.Cにやって来てObama氏と再会した。
「なあ、Barack、俺たちは、アメリカを変えるんだろう?」
上司の問いかけにObama氏は呟いた。
「うん、Obamaについて皆が語るのをやめるときさ」
上司はObama氏の意を察して応じた。
「そのとおりだな。Obamaを賞賛し、Obamaに陶酔しなくなるときだ。みなん自分自身がObamaになるときだな」
Obama氏が身を乗り出し声を上げた。
「そうだ、君がObamaになるときだ! うん、このセリフ気に入ったぞ! Time for you to be Obama!」
“Obama個人を英雄視したり頼ったりするよりも、自分の持ち場をしっかり築いてほしい”という意味だ。心揺さぶられる米国民も少なくなかろう。
20年前の出来事だが、NZ, Aucklandの姉妹校が4月上旬の深夜、猛火に包まれた。漏電により10教室と管理棟が焼失した。NZでも指折りの大規模中高一貫公立校である。

同校幹部は全校生徒に呼びかけ、瓦礫と化した焼跡の後始末に死力を尽くした。当時の同国PMがヘリで同校グランドに駆けつけ、激励と視察に乗り込んだほどである。そして一週間の休校後、学校は再開した。
Morning Assemblyは体育館でなく、焼跡を背にグランドで行なわれた。


Principal(Head Master)が全校生徒に呼びかけた。
“We are down but not out”(ダウンさせられたが挫けない)
“We'll fight back”(逆襲に転じるのだ)
B.O.Tの議長が決意を述べた“This fire is going to mean we can rebuild something that is more suitable for our college”
≪災い転じて福となそう≫というわけだ。


同校は再建された。拡充された施設は目を見張るものがある。敬愛する名校長は55歳の若さで早世した。B.O.TのChairは健在だが、今は同校から身を引き頭に白いものが混じる。

が、彼等の言葉は生徒たちや多くの学縁者そして地域の人びとの心を揺さぶるものがあった。