噺家の言葉を盗む

今年6月、落語協会会長に柳家小三治さんが就任した。業界第一人者で名人、噺は正統派、これ以上の人事はなかろう。 その小三治会長のもと初の真打襲名披露が先月初め行なわれ、5名の真打誕生と相成った。 小三治さんの表情は終始穏やかだ。披露パーティで…

懐かしの六代目円生

「円生争奪杯」と銘打つ公演が浅草東洋館であった。 六代目三遊亭円生の跡継ぎ競争かと思いきや、そう熾烈なcompetitionでもないようだ。 六代目の一番弟子は去年他界した円楽さん。その一番弟子が三遊亭鳳楽さんだ。御大の六代目が見込んで、本名の山崎松尾…

自由闊達、自在のアタマ

小三治師匠が次期落語協会会長に就任する。某落語評論家じゃないが、「これて落語が本道に戻るような気がする」。最近の多くの芸人が異口同音に小三治さんに期待する。 いわゆる、“受け狙い”の芸が蔓延している昨今の落語にには見向きもせず、飄然とした孤高…

師匠を乗り越える

去年、今年と喜寿を前に76歳で鬼籍に入った芸人が目につく。先日藤田まことさんが、そして昨秋10月末、六代目三遊亭円楽師匠が他界した。 そして明日28日、楽太郎さんが六代目円楽を襲名する。 五代目は人情話で定評があった。例えば1時間に及ぶ「浜野矩随」…

“箪笥預金”もいい加減にしてくれ

DPJの闇将軍the Secretary General, O氏が続投宣言した。PM Hatoyamaからお墨付きをもらい励まされたからだと言う。政治資金規正問題で検察庁よりの不起訴処分を錦の御旗に、記者会見では余裕綽々威勢がいい。このところ隠していた傲慢ささえ覗く。 各種世論…

面白くない“お笑い”

落語は江戸モノ、漫才は上方に限る。ボクの昔からの見方、考え方である。これといった理由は無いが、落語も漫才も突き詰めれば話芸である。 が、話芸といっても両者間に根本的違いがある。落語は独り語りの味わいであり、漫才は掛け合いの妙にある。 空前の…