予備選と本選挙は別のもの

民主党大統領候補の指名を確実にしたBarack Obama陣営が勢いづいている。6月28日(土)“Unite for Change Meetings”と銘打った「変革に向けての大団結集会」を開催、結集を呼びかけている。
主催者は叫ぶ「John McCainとの決戦に挑む。この勝負はいまだかつて経験したことのない熾烈な闘いとなる。が、勝利への道は単純だ。貴方が、1人でも多くの仲間と隣人に呼びかけてくれることだ」
支持者にとっては胸がときめく時節の到来だ。自らの支持する候補が本選挙の晴れの舞台に立つことができるからだ。いろんな困難が立ちはだかろうとも、支持者は11月の勝利を夢見る。
が、無党派層や中間層は選挙戦の政治力学と政権担当能力がしばしば相容れないことを忘れてはならない。予備選も含めた選挙戦は候補者の人気が先行する。候補者には究極的にこの国の行方を見通した政策選択が求められ、さらには、それに応えることが、勝利に向けての支持率低下につながらないことである。 Barack Obamaも予備選を熱狂させたあのChangeをキーワードとしたレトリックの繰り返しでだけでは到底本選は戦えない。
二人の候補者の政権担当能力を我々はいかに評価するか? 予備選での熱気を見る限り充分だといいたいところだが・・?
Barack Obama氏には人種問題や宗教問題など固有の難問を立ちはだかる。John McCain氏はベテラン政治家でありanti-Bushを標榜するが、共和党では傍流、年齢もいささか気になるところだ。
The Washington PostのコラムニストR.J.Samuelsonが言うとおり、多くの中間派の米国市民は両候補の政策をすり合わせ、融合したMcBama候補(架空だが)に一票を投じたいところだろう。
混戦必至の熱い戦いはすでに助走に入っている。