裁判員制度の「身体検査」は・・?

我が国初の裁判員制度が始まって1ヶ月以上経つ。八月三日の初日、初公判の日は東京地裁にTVカメラが集中し、上空をヘリが舞う騒ぎだ。この裁判の主役はほかでもない「裁判員制度」それ自体だった。

この制度のPRドラマを最高裁が企画制作した。題名は『審理』。裁判が終わったあと、裁判員たちが心境を語るシーンがある。
「私、裁判をやってみて裁判員って、生き方まで問われているような気がして」「僕なんかこの三日で一気に十年分ぐらい脳を使ったくらいですよ」
お見事な台詞だが、“生き方を問われるているような気がする”という台詞が気になる。
裁判員制度では、裁判員に選ばれるには、いろいろな関門があるようだ。最終的にはクジ引きで決めると言われているが、実際には、お上による「身体検査」に身を委ねる局面がある。

ならば、PR映画「審理」はどうだったのか。このなかで裁判員役を演じる女優さん?だが、まさに“生き方を問われたような気がした”はずだ。
覚醒剤取締法違反で起訴されたS被告、ドラマのなかで「自分も恥ずかしくない生き方をしなけりゃ」と模範的なセリフを吐いているが、こちらのほうはどんな「身体検査」をされたの?
お恥ずかしい。

因みに、米国では陪審員が買収されるケースがあった。映画のなかの話だが・・。裁判員、そんなに潔癖さを期待する方が無理じゃなかろうか。