GOPの“A liar”(嘘つき!)暴言-心底にracism(人種偏見)・・?

President Obamaが先週、上下両院でHealth Care Reform(医療保険制度改革)法案について異例のスピーチを行った。大方の評価はまずまずだったが、演説中にSouth Carolina選出の下院議員Joe WilsonがObama氏に向かって大声で“A liar!”と罵声を浴びせた。この問題発言に対してWilson当人は後にObama氏に謝罪したが、どうもこの暴言の背景には人種偏見(racism)があるのではないかと、いま米政界で議論が沸騰しているようだ。

人種偏見を懸念する論調の発端は元大統領Jimmy Carter氏の次の発言にある。
“・・racism was behind a Republican lawmaker's outburst against Mr. Obama last week as the president addressed a joint session of Congress”(先週の両院における大統領の演説中にオバマ氏を罵った共和党議員の発言の背景には人種差別主義がある」
そしてJimmy Carter氏はAtlantaでのタウン・ミーティングにおいて“There is an inherent feeling among in this country that an African-American should not be president”(我が国には、アフリカ系米国人は大統領になる資格はないという心情が依然として存在する)と指摘する。
The White HouseのRobert Gibbs報道官はCarter氏の指摘を否定し、Obama氏の補佐官も“He could probably give a powerful speech on race, just as he did in the course of the campaign”(大統領選キャンペーン中と全く同様、オバマ氏は人種偏見問題については一蹴している)

当のPresident ObamaもRace Debate(人種偏見論議)については眼中にないようだ。が、今、渦中にあるHealth Care Reform法案に限らず、Obama政権の推進する数々のChallengesに対して、GOPはなりふり構わずObama氏を“社会主義者だ”“ヒットラーだ”などと呆れるほどの悪口雑言のプラカードを掲げ立ちはだかる。そのほとんどは白人達だ。挙句はメディアを利用してまでのネガティブ・キャンペーンに走る保守派の狂奔ぶりを見ると、彼等の心底にはracismがないとは言えないろう。