知識人の眼と視点

政冶は強者のものか・・?政党は≪徒党≫か?

あれから15年。神戸の震災跡に1.17を型どった蝋燭の灯が揺らぐ。家族を失った初老の婦人が「ただ祈るだけです」と手を合わせている。まだ夜も明けぬ、寒空の下での鎮魂である。 Haitiの惨状に言葉はない。首都機能が完全に麻痺し、罹災者300万人、全人口900…

曖昧な言葉、当たりのいい言葉の裏側にあるものは・・

もう八年前になるが、2002年にいわゆる「有事立法」関連法案が国会で審議され大きな問題になった。まず、≪有事≫という言葉の真義がわかりにくい。 翌03年1月、小冊子「岩波ブックレット」に加藤周一氏による東大新入生対象の講演録『学ぶこと 思うこと』が掲…

いま一度心に刻むべき20世紀の巨人の遺志

20世紀を代表する経済学者の一人、Paul A. Samuelson博士が他界した。享年94歳。1970年に第二回ノーベル経済学賞を受賞。が、この賞は「Samuelsonにノーベル賞を受賞させるために創設された」と言われ、いまなおいわくつきでノーベル賞委員会では同賞の廃止…

“新たな現実を作ること”

旧東欧諸国の社会主義体制が次々と崩壊していった1990年から外交誌Foreign Affairsを購読し出した。同誌93年4月号にSamuel P. Huntington(サミュエル・ハンチントン)の論文“The Clash of Civilizations?”「文明の衝突?」が掲載され、衝撃を受けた。 我が国…

At 11:58 am, September 01, 1923の感想いろいろ

86年前の今日、午前11時58分、相模湾を震源とする激震が帝都を襲った。マグニチュード7.9、死者・行方不明者約14万人に及ぶ我が国史上未曾有の惨劇である。 「関東大震災」の体験談や記録、そして感想を拾ってみた。 内村鑑三は軽井沢にいた。その日は雨、土…