懐かしのPittsburghだが・・再生は可能か?

UN安保理でthe world without nuclear weapons(=the nuclear-free world)「核なき世界」の採択にこぎつけたThe ChairmanのPresident Obama。
これを受けて開かれた包括的核実験禁止条約(CTBT)の発効促進会議にHillary
Clinton国務長官が出席した。米国務長官の出席は10年振りだという。
Clinton長官自らも「CTBTは我が国の核不拡散と核軍縮の不可欠の部分」と述べ、前Bush政権が見向きもしなかったCTBT発効への決意を示した。
いずれも画期的でだが、米政界は将来的にも核実験が必要だとする声が強く、上院での三分の二の承認を要する議会における批准の見通しはたっていない。
PM Hatoyamaの英語での演説も新鮮で各国首脳の評価は高かった。キーワードの≪友愛≫を、架け橋≪bridge≫と英訳し随所に織り込む。
Barack & Yukioとファーストネームで呼び合うまでには至らなかったが、米日首脳会談も無難だったという。
両首脳ともUNでのスピーチは“高邁”だった。

金融危機をめぐる首脳会議はPittsburghに場所を移した。注目のThe Pittsburgh Summitが始まった。開催地としてPittsが選ばれた理由は、米国においても≪再生の街≫として名高いからだという。
高校時代、社会科の授業でPittsburghはPhiladelphiaと並んで鉄鋼の街として頭に刻み込んだ。

27年前、1982年の夏、米国を10日間ほど一人旅したことがある。国内便と路線バスを利用しての孤独だが意義深い旅だった。振り出しがPittsburgh、Hiltonで宿泊、河向うにMLBの老舗球団Piratesのホームグランドが見える。部屋のTV
のCMは盛んに“Go Pitts!”一点張りだった。街は鉄鋼の匂いは失せていた。80年代、鉄鋼の街は完全に衰退した。いま“再生の街”として注目されているが、雇用情勢の悪化と不況の風はこの街も例外でない。

日米両首脳は外交的には成功を収めるだろう。それは言葉の勝負だからだ。
しかし、政治力の本丸は内政だ。“天気晴朗なれど波高し“の国内情勢の舵をいかに伐ってゆくか。特にPM Hatoyamaにとって本当の手腕が試される。