スポーツ

五輪アラカルト−屈辱・悪夢と呼ぶなかれ!競技には失敗はつきもの

昨日は米国にとって屈辱と悪夢の日だった。男女400m予選でなんと、男女ともにバトンミスがあり決勝進出がならなかった。ソフトボールで五輪連続金メダルの世界チャンピオンチームが決勝戦で日本に敗れた。米国チームにとって思わぬ敗退だろう。呆然自失、涙…

気になる北京五輪の後遺症

北京五輪会場の外でのデモに79歳Wuさんと77歳のWangさんが参加していた。互いに住まいがお隣同士の二人のお婆さん、五輪に向けて家の立ち退きの憂き目に逢った。当局にデモ参加の許可を申し出たが門前払いを食い、“禁固1年の労役による再教育”刑に処せされ…

中国の人たちの心底に宿る“美(しい)国、米国”への(片)想い・・

北京の中心街、王府井(ワンフーチン)の大通りに大きな書店がある。北京滞在中には必ず立ち寄り、外国書のコーナーに足を運んだ。日本語や日本文化関係のもの極めて少ない。美国の雑誌、美国の単行本がずらりと並び、学生たちやビジネスマンが群がっている…

メダル・チェーサーの歓喜と悲哀

北京五輪の中国の英雄、劉翔選手が110mハードル予選のスタートを前に、肩を落としながら「鳥の巣」から去って行った。怪我による棄権である。スタジアムに衝撃が走った。 劉翔選手の心の痛みは脚の痛み以上だろう。人民ネットの論評に注目したい。 『劉翔に…

競技を終えたあとの言葉に耳を澄ませる

ボクがオリンピックを初めて知ったのは1952年ヘルシンキ五輪。日本が第二次大戦後はじめて参加したオリンピックだ。参加国は60数カ国に過ぎず、ラジオでの実況放送が主な時代だった。チェコの長距離ランナー、ザトペックの活躍が今なお鮮やかに蘇る。 あのと…

知られざる「長距離ランナーの孤独」

朝の北京、気温23度。女子マラソンがスタートした。途中で雨が降る。天壇公園のなかを、広大な北京大学と精華大学の構内を選手達が鋭角的に駆け抜けてゆく。 期待されていた日本選手の1人が苦痛で顔をゆがめ、脱落してゆく。サングラスの下の苦悶と悲しみの…

軍事紛争渦中の五輪格闘技

ロシア大統領がグルジアでの軍事行動の停止命令を出したことにより、停戦(cease fire)の形となったが先行き不安だ。 グルジアはGeorgiaと表記する。アメリカのジョージア州と同名だ。現グルジア政権は親米だ。米国はグルジアに軍事援助し、NATOに加盟させよ…

谷本のIppon for Nippon、油照りの蒸し暑さのなか鮮烈な涼

現役で働いていた時代も、夏八月はヒマに過ごそうと思いながら、精勤に流されていた感が強い。二月の厳寒と八月の酷暑は苦手なのに、なぜか気ぜわしく働いたものだ。我が国の経済発展の秘訣は、人々の夏の勤勉さにあったのかもしれない。 今年の夏は長さは思…

スポーツ界のスター選手が名伯楽に・・

北京五輪の水泳で注目の北島が驚異的でパーフェクトな結果を出した。平井伯昌コーチの存在も見逃せない。名伯楽というべきだろう。 往時の名選手イコール、名コーチ、名監督という例はそう多くない。 北京五輪にエントリーする数ある種目のなかでも、影の薄…

余りにも人工的な五輪の街のぎこちなさ

昨年まで何回となく北京を訪れたボクにとっては、今までのオリンピックより今日開幕される北京五輪は大いに気になる。 五輪前夜というべきこの1年、中国は次々とunexpected incidents & affairsに遭遇した。中国食品への不安と不信、ラサ暴動を契機としたチ…

五輪女子サッカー予選-NZの気骨・ひたむきさ

北京五輪開会に先駆けてスタートした女子サッカー予選。日本女子はは世界ランキング格下といわれるNZチームと戦った。 試合開始当初からNZの勢いと動きがいい。素人ファンでもわかる。これが格下チームかと目を疑う。三年前だろうか、日本に0-6で完敗した相…

“究極のプロフェショナル”(the ultimate professional)とは?

professional(プロフェショナル)とはひと言でいえば「その道の専門家」。“プロ意識をもつ”意味がそのなかに含まれているが、プロ意識が自らの職業人としての意識にすぎないものであるとすれば、それだけでprofessionalとは称し難い。 例えば、1980年代後期か…

「壁」をつくる

3000本安打を達成したイチローのコメントの中で最も共鳴したのは「また次の壁をつくる」という言葉。自分の新たな壁をつくってそれを突き抜けようという意味だ。 自分にとって少し困難な課題を設定して、それを達成しようとする普段の習慣はそうたやすく身に…

“No Mo' Nomo” と菊池寛賞

LA Timesに掲載のDodgers Blogは野茂英雄投手のMLBからの引退を惜しみ、あの豪快な快投を思い浮かべ、賛辞する。 Head Lineは“No Mo' Nomo”。本来はNo More Nomoだろう。が、その意味は、63年前のカオスの季節が近づくNo More HioroshimaやNo More Nagasaki(…

Skipper王さんの胸のうち

王ホークスが24試合に及ぶセパ交流戦を制した。タッチの差での優勝だったが選手たちの喜びは爆発した。 一方、インタビューを受ける王監督に笑顔はない。いつも感じることだが、王さんは能弁ではない。言葉を1語1語しっかり選んで答える。 誠実で的確で、…