軍事紛争渦中の五輪格闘技

ロシア大統領がグルジアでの軍事行動の停止命令を出したことにより、停戦(cease fire)の形となったが先行き不安だ。
グルジアGeorgiaと表記する。アメリカのジョージア州と同名だ。現グルジア政権は親米だ。米国はグルジアに軍事援助し、NATOに加盟させようとしている。一種同盟にも似た関係だ。
国務長官はロシアに警告、戦闘の即時中止を求めた。ロシアは南オセチア自治州の民族自治を後押しし、グルジア側はロシアが1990年以降、グルジア系住民を標的に民族浄化を行っていると主張、国際司法裁判所に提訴した。今回のグルジアでの戦闘の背景には、米ロ対立の影が色濃く反映している。
こうしたなか、柔道男子90k級でグルジアの選手が、準決勝でロシアの前銀メダリストを倒し、決勝でもアルジェの選手を破り優勝した。
彼のコメントは、“It means very much for my country because of the conflict now”(いま紛争中にあるだけに、この結果は母国にとってとても大きな意味がある)
準決勝終了後そして表彰式で、グルジアの選手はロシアの選手と握手を交わしたはずだ。“母国にとってとても大きな意味がある”とする同選手のコメントは、母国愛とともに平和への希求を願っての言葉だろう。