いただけないA紙の“素粒子”とObama 's Addressの要旨訳文

「ユキオとバラク。チェンジの重圧で難問山積。だから普天間移設問題は先送りで意気投合」「ユキオとバラク核廃絶に温暖化、地球規模の話に熱心で、海外の人気者。国内では・・」
A紙の今夕刊≪素粒子≫だ。今日のBarack Obama's Address in Tokyoを聴いたあとの寸評ではなさそうたが、いささか嘲笑気味で皮肉まじり。いやしくも主要邦紙の一面掲載のコメントだ。エスプリどころかopposite partyの低劣なイヤミにしか聞こえない。何ヶ月か前に≪素粒子≫の筆者が交代したらしい。それ以来、この種の低次元の寸言が少なくない。
さらにA紙は10面掲載の≪米大統領の演説要旨≫を次のように始めている。
「少年時代、母に連れられて鎌倉を訪れ静けさをたたえた大仏を見上げたことがある。子どもの私は抹茶アイスクリームにより魅せられたが、日本の人の温かみやもてなしを忘れたことはなかった。今回も同じ心を感じた。
就任以来、米国のリーダーシップを刷新し、互いの利益や尊重に基づく世界をつくる新たな時代を追い求めてきた。・・・」

Full Textが英紙Financial Timesと米紙Wall Street Journalに掲載されている。“Good morning.”と気さくな挨拶で始まり、“It's good to be among so many of you---Japanese and Americans--who every day to strengthen the the bonds between our two countries, including my long time friend and our new ambassador to Japan, John Roos”--新駐日米大使ルース氏との親密さが際立たせている。
“It is wonderful to be back in Japan”---この一文で自身が親日家であることを表現している。
次に“I am beginning my journey here for a simple reason”と日本をアジア歴訪の第一歩に選んだ理由は単純明解だと述べ、いかその主旨を説いている。
A紙の演説要旨訳は上のようなポイントを逃し、いきなりObama氏の個人的エピソード---子どもの頃の鎌倉旅行と“末茶アイスクリーム”に触れ、大衆受けを狙っている。要旨の訳文は焦点を全文の要約だが、浮き彫りにすべき点がずれピンボケではサマにならない。むしろM紙の要旨訳の方が短く地味だが、的を射ているようだ。
A紙は明朝刊に全文訳するという。注目しよう。