寺院内は禁煙?-同じ宗派でもまちまち

朦々と上がるお線香の煙を有難くも顔・頭に注ぐ巣鴨高岩寺の「とげぬき地蔵」。寺院内11箇所に“境内全面禁煙“の掲示が見られる。僧侶も信者も管理人もNo-Smokingを守らなければならない。2005年に巣鴨のこのお寺の管主としてやって来たKさんは境内に散乱するタバコの吸殻にビックリ。「喫煙者には仏様の功徳も壊されてしまう」と境内禁煙を打ち上げた。

とげ抜き地蔵の“洗い観音”を清水で清めるお年寄りの背後に≪喫煙禁止≫の看板は似合わないが、禁煙で境内も清められ、NO SMOKINGも悪くない。
が、曹洞宗の総本山、福井県永平寺、禁煙・喫煙は訪れる信徒の意志に任せている。同じ宗派でも寺院によって違うわけだ。これに対して医者でもあるとげ抜き地蔵のK管主は「仏陀は生涯禁煙を貫かれた。医者であり僧侶である私は、皆さんにタバコをやめるように一貫して勧めたい」と信念は固い。
因みに、浄土宗総本山の知恩院はタバコの問題は訪れる人の常識に任せると寛大だ。