Egyptの近未来、そして中東諸国は・・

2.11のTahrir Square。何人かのprotestersが“The people and the army are one hand.”(民衆と軍隊が手を握った)とシュプルヒコール。


Mubarak打倒に向けての軍部の役割はどんなものだったのか。実態はわからないが、少なくとも今のところ、国民の大半は軍部を信頼し、民主化へのプロセスづくりを託している。
軍事評議会がいち早く着手しなければならないのは“lifting the emergency all Egyptians the right of free speech, due process and assembly”(非常事態令を解除し、すべてのエジプト人表現の自由・結社の自由を保証することだ)。protestersに帰宅を促すなかで時間かせぎをするとすれば、民衆のシュプレヒコールは軍部への抗議デモに変わるだろう。

本日付け共同通信によれば、現在進行中の憲法改正草案に「大統領の3選禁止」と「出馬条件の緩和」が盛り込まれている。Mubarakは5期30年にわたる長期独裁政権を敷いてきた。現行憲法は、国会議員250名以上の支持を得なければ大統領選に出馬できないなどという異常な内容のものだ。

大統領選の出馬条件の大幅緩和は30年間続いている非常事態令の撤廃と併せ、Mubarakをstep downに追い込んだ大規模デモの中核となった広範な民衆と野党勢力の要求眼目の1つだ。
Egyptiansは自由で公正な社会づくりの機会を勝ち得た。彼らは我々を勇気づけてくれた。いま彼らは我々の支援を必要としている。
米国がエジプトから学ぶべきものは何か? 米国の中東政策に“石油を欲しがり、イスラムの台頭を怖れる”思惑が隠されている限り発展は望めない。

米国は自らを失望させた中東のrealpolitik(現実政策)を求めてきた。その点、前国務長官Rice女史による2005年エジプト訪問時のコメントは傾聴に値する--

“For 60 years,my country, the United States, pursued stability at the expense of democracy in this region, here in the Middle East, and we achieved neither.”(60年間にわたり、我が国アメリカは、この中東地域において民主主義化を犠牲にしてまで安定化を求めてきた。が、結果は民主化も安定化も達成できなかった)
今こそ米国の価値を再生させなければならない。Nicholas D. Kristof氏はThe NY Times紙のなかで次のように述べている--
“After a long wishy-washy stage, President Obama got it pitch-perfect when he spoke after the fall of Mr.Mubarak. He forthrightly backed people power, while making clear that the future is for Egyptians to decide. Let's hope that reflects a new start not only Egypt but also for American policy toward the Arab world, Inshallah.”(オバマ大統領の態度は長らく煮え切らなかったが、ムバラク氏が退陣するや完璧な声明を発した。エジプトの将来はエジプト国民が決定すべきだと明言する一方において、大統領はピープル・パワーを率直に支持した。願わくば、このオバマ氏の姿勢がエジプトの新たな夜明けだけでなくアラブ世界に対する米国の外交政策の新スタートに反映するように! アラーの思し召しを)

中東諸国に体制変革の萌芽が次々と見られるが、何十年にも及ぶ長期独裁強権体制はそう易々と城を明け渡すはずがない。民主化デモを完全制圧すべく徹底的な弾圧に出る可能性が大きい。



国外、特に中東諸国の民主化を促すPresident Obamaだが、肝心の内政面の難局を打開願いたいものだ。