コナタは“八百長”(put-up job)、カタヤは“やらせ”(setup)--どちらもfakeで似たようなもの

今朝の本邦英字紙の一面トップは“Three admit to throwing sumo bouts”(The Japan Times),“3 wrestlers admit fixing bouts”。大相撲八百長を3力士や現元関取が認めたという。八百長は“a put-up job”、“fixed game”ともいう。かねてから噂が絶えなかったとはいえ、事実ば判明したともなると「国技」はおろかまともなスポーツなのかと疑いたくもなる。八百長汚染にまで発展しなけれゃいいが・・。

中東の王者気取りでいたEgypt。ヘタすれば騒乱・内戦に発展しかねない。

メンツもあるのか、30年もの長期間強権の座にあったMubarakがまだ踏ん張っているから困ったものだ。
挙句にpro-Mubarak demonstratorsまで動員、Bye bye,Mubarak”“Mubarak should leave now”を叫ぶ民衆に発泡する始末だ。連中は“setup”(ヤラセ)に借り出された貧民や警察官らしい。


Washington D.C.を拠点としたThe NY TimesのコラムニストのMaureen Dowd女史ものコメントに注目--

“Egyptians rose up at the greatest irony of all: Cleopatra's Egypt was modern in ancient times and Mubarak's was ancient in modern times. The cradle of civilization yearned for some civilization. ”(エジプト人の今度の蜂起ほど皮肉に満ちたものはない。古代におけるクレオパトラのエジプトは近代国家だった。ムバラクのエジプトは現代における古代国家だ。文明の発祥地が本物の文明を恋焦がれている」
Dowd女史は米外交問題評議会会長Richard Haass氏がThe NY Timesに寄稿した署名入りコラムを転載している--
“Immature democracies--those that hold elections but lack many of the checks and balances characteristic of a true democracy--are particularly vulnerable to being hijacked by popular passions”(未熟な民主主義、即ち、真の民主主義固有のチェック・アンド・バランス機能を欠いた状況は、とりわけ脆く民衆の力と熱気にあっと言う間に乗っ取られてしまうものだ)

こんどのエジプト政治の噴火についてHaass氏は“This could go off the rails. The end of Mubarak is like the second inning.”(混乱の末、ムバラクは降板、第2イニングが始まるようだ)と述べる。
Mubarakは「いま辞めれば混乱する」「ムスリム同胞団に牛耳られる」とイスラムへの敵意丸出しだ。
最大野党の穏健派イスラム原理主義、Muslim Brotherhoodの勢力伸張に対する警戒心はMubarak同様、米政府に強い。
Egyptにとって最大の課題はイスラムの政治参加に対する対応だ。ネオコンの代表的論者Robert Kaganの見方は回りくどい--

“Obviously, Islam needs to make its peace with modernity and democracy. But the only way this is going to happen is when people speaking for Islam take part in the system. It's incumbent on Islamists who are elected democratically to behave democratically.”
(ムスリムは近代的かつ民主的に平和を進めてゆく必要があるのは明らかだ。が、こうしたプロセスは、ムスリムに好意的な国民がかかるプロセスに参加したとき始めて実現に向かう。そのためには、民主的志向をもち民主的に選ばれるムスリム派の存在。彼等の双肩にかかる義務は重大だ)


Obama政権はMubarak氏にどのように引導を渡すか。早期退陣のための花道づくに乗り出した。暫定政権への移行チームづくりだ。President ObamaもClinton国務長官も“He should quit immediately”と言いながらも“今すぐ辞めろ”とは言わず歯切れが悪い。

MubarakはObama政権の足元を見透かし、親衛隊に厳重に守られて宮殿に篭城するつもりらしい。

Cairoではヤラセとにハッタリに騒乱が続き、民衆は厭戦気分になりかねない。それこそMubarakの思うツボだ。