隣国に踏み絵を迫るassertive China

“China's rise forges closer ties between its neighbors”(中国の躍進は隣国に緊密な結びつきにを迫る)
“A newly assertive China prompts neighbors to team up”(新たな傲慢国中国、隣国に協力を促す)
今日のInternational Herald Tribuneの見出しだ。assertiveの意味が難しい。強情・専断などというネガティブな意味ではなく、“はっきりモノを言う”など、ポジティブな意味だと解釈する方々もいらっしゃるがボクはここでは敢えて“身勝手で独断的”と云う意味として解釈したい。


Vietnam、HanoiでのAEAN首脳会議におけるChina当局の姿勢はいささか目に余る。南シナ海域の領有権問題では一定の譲歩のポーズを示す一方、東南アジア諸国は自分の裏庭だと言わんばかりにライバル米国の影響力を排除しようと躍起だ。

AEANは現在10ヶ国に膨らんでいるが、中国が一貫して肩入れしているのがミャンマービルマ)だ。同じ独裁国家、軍事政権のBurmaはCP一党独裁のChinaの後押し無しでは現政権の存続は危い。他の東南アジア諸国はどうか。Burmaを除けば、冷戦終結後米国との敵対関係を解消した国が多い。
Chinaと最も距離を取っているのがVietnamだ。最寄の国だけに影響が無視できず、中国への対抗心は歴史的に根強いものがある。


それだけにVietnamがASEANの議長国になったことはChinaにとって不愉快極まる。国際戦略研究センターの中国問題専門家は言う。
“The Chinese perceived the Hanoi meeting as a gang attack on them. There's no question that they have miscalculated their own standing in the region.”(中国当局ハノイ会議を自国に対する集団攻撃だと認識した。
中国側に東南アジア域内での自らの立場について計算違いがあったことは疑問の余地はない)



ASEANは元々、USAを世界唯一の超大国とする国際社会との協調関係を保つ国々の集合体だ。そこへUSAのライバル?としてChinaが台頭。ASEAN諸国は戸惑いを隠しきれない。Chinaはアジアはおろか今じゃ世界の「盟主」気取りだ。経済力に物を言わせ投資などの協力関係でASEAN諸国への影響を強めている。
“Which country are you for? For USA or for our China?”(米国か我々か。どっちにつくのか?)

いま中国は東南アジア諸国に踏み絵を迫り、『どちらを盟主に頂くのか』と二者択一を求めている。国内に抱えるhavesとhaves-notの底なしのfault lineからくる人民の不満の渦などどこ吹く風だ。