内外の“うつけもの”--top kill(トップを斬る)も効用なし・・?

ルイジアナ州メキシコ湾で止め処なく流出する原油ほど、米国にとって厄介な“うつけもの”はいないだろう。26日の現地CNNは“As early as Wednesday morning, BP will try to stop gushing oil leak in the Gulf of Mexico with a maneuver called 'top kill'”(水曜日早朝より、英国石油BPはトップ・キルといわれる作戦によってメキシコ湾で噴出する原油漏れを食い止める計画である)と報じた。
が、本日のThe Washington Post紙はtop kill作戦による原油漏れとの闘いも空しく、米地質調査所などによる調査団は27日、海底からの原油流出量は米国史上最悪になると発表した。


President Obamaは“I was wrong”と単純明快に今回の未曾有の事態に対し、わずか3語で「私に誤りがあった」と明言。
The White Houseでの記者会見で、“In case you're wondering who's responsible, I take responsibility.”(責任の所在は誰にあるかと問われれば、責任は私にある)と率直に非を認め、そのうえで、“I am in charge and will do whatever is necessary to stop and clean up the BP leak in the Gulf of Mexico”(BPによる原油流出を食い止め一掃するためにあらゆる対策を講じる)とコメントした。
oil leakはいらいらするが、Barack Obamaの態度はclearでhonest & sincereだ。


普天間米軍基地の移設問題で、民衆をいらいらさせ、じらせ、ambiguous(曖昧)というよりequivocal(混乱させ言い逃れる)に終始した挙句、“promise”を反故にして元の木阿弥にもどったPM Hatoyamaはいかに評すべきか。今夜の記者会見においてもexcuseばかりで、“I was wrong”の一言が聞かれない。

まさか『篤姫』の将軍家定のマネをしているわけではなかろう。ドラマのなかで、脚本担当のTさんは家定を一貫してうつけ者にしたてあげ、家定自身より本心を明らかにさせない。我々視聴者をやきもきさせながら、山場で家定に語らせる。「うつけのまねでも何でもって己の運命を笑ってやりたかったのじゃ。わし一人をこの世に残し、将軍にしたところでこの国はどうにもならぬ」
じらせたうえ、視聴者を惹きつける。Tさんの巧みな腕が『篤姫』の人気を高めた。

他方、PM Hatoyamaは大衆をじらせ、欺き、the Cabinetの一員を罷免した。これもtop killか。下手すりゃご自身がtop killされかねない。