A Lost Decade(失われた10年)の相互感染

普天間基地の移設問題で共同文書にこぎつけた米日とも深刻な国内情勢にある。
President Obamaが怒りをあらわにして「米史上最悪の原油漏れ被害だ」と声明したThe Gulf of Mexicoのoil leak。英BP社が流出阻止に向けた新たな作戦“top kill”も失敗した。

26日から重い泥状の液体を油井に注入し、原油が上昇しない状態にしたうえで、セメントを流して油井を封鎖する作業だが、功を奏さない。
President Obamaが原油で汚染されたルイジアナ州のメキシコ湾岸に二度目の現地視察。“My job is to get this fixed”(この危機を解決するのは私の責務だ)と述べ、連邦政府が主導して対策を講じることを約束した。

我がPM Hatoyamaは「米軍基地を少なくとも県外に移設」に頬かぶりして、陳謝の言葉を7回も繰り返し、現地沖縄の“怒”を脇目に、韓国訪問。Lee Myung Bak大統領と笑顔で握手を交わし、北朝鮮問題であらためて連携という按配だ。

日本のPMは内憂を抱えると外遊したがる。牛・豚への感染拡大の終息のめどが立たない宮崎県の悲惨な口蹄疫。絶望的な現地酪農業の視察も頭にないのか。
経済破綻のGreeceに対してEU圏各国の悩みは深い。が、米国はGreeceどころではない、最近の景気動向や各種経済数値からみて、無知で無茶な投資家が引き起こしたギリシャ型の経済破綻の方向に米国が向かうことはなかろう。むしろ、日本型の“a lost decade”(失われた十年)に向かいつつある。高失業率と景気悪化の穴に落ち込み、早々に抜け出せないだろうという見方だ。
日米似たもの同士というわけじゃないが、内憂外患は酷似している。
問題はtop leaderの難題への取り組み姿勢、資質、能力の差だ。

超乱気流に巻き込まれクラッシュ寸前のPM Hatoyama機。主要エンジン部分のoil leakが激しく、外遊どころではないはずだ。