狭量なイスラエル、何等国？

Norm Chomsky(ノーム・チョムスキー)がパレスチナ自治区への訪問をイスラエルの入管に拒否された。


ChomskyはPhiladelphia在住のユダヤ系米国人である。ユダヤ系なのに何故イスラエルが占領下にあるヨルダン川西岸のパレスチナ自治区への入境を拒むのか。

同氏に言わせれば「こんなケースは見当たらない。スターリン時代のソ連じゃあるまいし」。いつからイスラエルが“鉄のカーテン“を引いたのだ。
世界的に著名な言語学者のChomsky氏は思想家でもあり、舌鋒鋭い政治評論家だ。特に米国の中東政策を一貫して批判、米国反体制評論家として国内では異端児扱いされている。

イスラエルによるパレスチナ入植政策及びパレスチナへの弾圧・人権侵害を厳しく批判してきただけあって同氏はイスラエルにとって目の敵というわけか。入管の審査官から「イスラエルはあなたの言うことが気に入らない」と云われたうえで、数時間にわたって尋問を受けたという。
Chomsky氏は、Clinton政権時代の米国とイスラエルの関係、中東政策についてインタビューを受けたことがある。
Q: You said the United States tries to block the Middle East peace.
First, why do you say that, since Clinton looked like he was
　　trying to make progress?
A: He was trying to make progress, which almost reached the level of
South Africa forty years ago, but not quite.
「あなたは米国が中東の平和の邪魔しようとしていると云われたが、クリントンは関係改善に努力しているではないか。それでも同じ主張を変えないのは何故か？」
「たしかにクリントンの努力は認めるが、そのレベルは40年前の南ア政策程度のものだ。しかも不透明だ」
Q: What's the motive?
A: The motive is that Israel is a U.S. military base. And it's
strong. It's one of the states that, like Turkey, controls the
Middle East region militarily in the interest of the United
　States. And the Palestinians offer nothing. They don't have any
　power, they don't have any wealth, so they don't have any rights.
「その論拠は?」
「イスラエルは米国の軍事基地になっているからだ。しかも強力な基地だ。トルコと同様、米国の権益に沿って中東地域を軍事的に支配する国家の１つだ。そのためパレスチナ人にもたらされる利益はゼロだ。権力も富ももたらされない。つまり無権利状態におかれているわけだ」

81歳を迎えたChomsky氏、“民意と人権”についての確固たる理念は揺るがない。帝国主義的覇権主義を鋭く見抜き、厳しく批判する。President Obamaとも共有できる真の愛国主義者であり世界人であるといえよう。

イスラエルという国はお家大事一辺倒、“The Umbrella of U.S Power”の下で庇護される三等国だ。日本は国際的に何等国か・・？