“Forget Pearl Harbor”か?

12月8日は第二次大戦の米国のveteransたちにとっては“Remember Pearl Harbor”だ。が、日本では68年前の太平洋戦争開戦について触れているメディアはほとんど見られない。1941年の今日「大本営発表。帝国陸海軍は本朝八日未明、西太平洋上において米英と戦闘状態に入れり」の甲高い軍令部の声が耳に残る。
日本が朝鮮半島や中国への侵略に続き、当時英国の植民地だったマレー半島やハワイ真珠湾を攻撃、いわゆる「太平洋戦争」に突入した日である。


こんにちなお、侵略戦争を(自虐史観などととの詭弁を用いて)肯定し美化する逆流が存在する。かつて日本と同じ侵略国だったドイツとの際立った違いである。
かかる逆流が憲法九条の改変の動きにつながる懸念は払拭できない。史実を隠す歴史教科書を採択する地方自治体まである。侵略の誤りを問い続け、侵略美化の汚濁の流れを断ち切り、その根を食い止めなければならない。

2004年6月「九条の会」が創設された。呼びかけ人は、大江健三郎加藤周一井上ひさし鶴見俊輔澤地久枝氏など9名の信頼するに足る護憲派知識人たちだ。ボクも早速入会した。
昨暮、加藤周一さんが亡くなったのは痛い。最も心強いleading voiceだったからだ。
でも、多くの大学で学生「九条の会」がつくられている。九条について学びながら、学生の立場で九条を守り生かそうという輪を広げつつある。
一昨年11月、第一回“Peace Night 9”が開かれ、昨年12月の第二回目に引き続き、今年も同じ早稲田大学大隈講堂で11日(金)第3回、“Peace Night 9”が開かれる。

去年、吉永小百合さんが同会にメッセージを寄せ、今年は渡辺えりさんが九条学生トークにゲスト出演する。キャッチフレーズはDream to Reality、“核も戦争もない世界をどうつくるか”
Obama Prague Addressの“The world without nuclear weapons”に重ねて、
“The Nuclear & War-Free-World”といきたいところだ。超難題だがpessimisticにならずに・・・。
“Forget Pearl Harbor”はいただけない。