I'm not naiveの適訳は?

今日は朝から、スタッフの車に同乗し野沢温泉の民宿に日帰りで出かけた。高校生約20名の「合宿勉強会」の開講式にひと言コメントするためである。5泊程度、生徒たちは英・国・数の勉強漬けになる。この種の短期研修のことを英語でcrash courseと言う?

ともあれ、民宿の女将さんの話では、豪雪地方で冬スキーリゾート地として人気の野沢温泉などでも、夏場はこうした「勉強合宿」で結構繁盛するという。
英米の高校ではいわゆる“朝勉”、1時限目の前の時間が「自学独習」時間として組み込まれ、必修化されている場合が多い。

この自習時間・自習教室のことを普通study hallというが、何故か余り知られていない。今日から生徒たちが朝から晩まで取り組む自学独習はさしずめcrash course?のstudy hallと呼ぶべきだろう。
Barack Obamaの大統領就任後の演説に世界が注目している。なかでも、スピーチのなかのキーワードが手ごわい。いとも簡単にサラリと同氏の口をついて出るから困る。キーワードのなかには、それに対する日本語の適語が容易に見つからない。
例えば、今日のA紙夕刊一面に“オバマ非核演説 平和宣言で支持 広島・長崎”というヘッドラインの記事が掲載されていた。
近づく広島・長崎への原爆投下の日、平和記念式典で両市の市長が読み上げる平和宣言の骨子が明らかになった。日本への原爆投下に言及し、核廃絶への意欲を示したPresident Obama Prague Speechを歓迎・支持し、世界の大多数が力を合わせていく必要性を強調する内容となっている。
再三引き合いに出してくどいだろうが、核兵器の無い世界をめざさんとするObama Speechの次の後段の部分にあらためて注目したい。
“So today, I state clearly and with conviction America's commitment to seek the peace and security of a world without nuclear weapons. (Applause) I'm not naive. This goal will not be reached quickly--perhaps not in my lifetime. It will take patience and persistence. But now we, too, must ignore the voices who tell us that the world cannot change. We have to insist,'Yes, we can.”(Applause)
核兵器の無い世界の平和と安全を追求するための米国の責任を明確かつ確信をもって宣言する」。そしてBarcak Obamaは聴衆の歓声と拍手の後、さらりと率直に“I'm not naive......”と続け、最後を「世界は変わるわけがないなどと言い張る人々の声は黙殺しなければならない」と言明。“その気になればできる”でこの歴史に残るPrague Speechの核心部分を締め括った。

ところで、上のI'm not naiveに対する的を射た名訳が見つからない。当時の主な邦紙がこのスピーチを要約または詳訳していたが、この部分は曖昧で当を得た訳語は見受けられなかった。だれか妙訳していただけませんか。
広島・長崎の市長の平和宣言のなかでも、この部分についてはきちんと触れることはないだろう。