運河の都Venezia--ペットボトルの街から抜け出そう

今月初めから世界最大規模の美術展「第53回ビィエンナーレ展」が開かれているItalyのVenezia(Venice)。言わずと知れた世界有数の観光地であり、市そのものが世界遺産の運河の街だ。

が、このホットで気品あるVeneziaだが、大通りがないため車もバスも路面電車も走っていない。通勤・通学者は民家やホテルの脇を流れる、汚水の川沿いのくねくね曲がる狭い路地を歩くか、運河の水上バスを利用するしかない。街の悩みは、小運河の片隅に停泊するゴンドラの傍に大量のペットボトルが堆く積まれ、街の中心にあるあの豪華なPiazza San Marco(サンマルコ広場)にさえ空き缶が散乱していることだ。

このあいだもたまたま、アドレア海の満潮時に遭遇し、サンマルコ広場は冠水、見る見るうちに運河の水位が上がり、民家やホテルのなかには床下浸水に見舞われる始末だ。Veneziaは水に不自由しない。なのに、誰もがミネラル・ウォーターの入ったペットボトルを携えたり鞄に入れたりして、水道水を飲もうとしない。ぺットボトルを集積してリサイクルしようとする意図はわかるが、水道水の方が美味しい。Venezia市民や世界から集まる観光客は水道水の味を知らずにいる。
環境浄化と環境保護のためにも、Waste Lessの精神に目覚め飲料水をペットボトルから水道水にチェンジすればいかが。Veniceの景観もまた一段と高まるはずだ。