誕生して間もないWBC、何故クラシックなの

日本ではいまSan Diegoで開催されているWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)での“侍ジャパン”の健闘に沸いている。米国のMLB機構と同選手会が主催する野球の国際大会だが、三年前の2006年にオープンしたぱかりで、今年は二回目だ。MLB機構はこの大会を夏季五輪の野球競技に代わる国際大会として育てたい意向であり、今後は4年おきに開催する予定のようだ。現在チームはMLB機構が選抜した16ヶ国・地域による大会となっているが、次回(2013年)以降は参加国・地域を増やす考えを明らかにしている。

が、一方ではMLBの招待試合としての性格も強い。何しろ3月と云う開催時期が良くない。日本でもそうだが、MLBのレギュラーシーズン開幕直前にあたるため、故障を危惧するMLB所属球団や本人の意向で大会への出場を辞退する大物選手も少なくない。今回の米国チームの状況は悲惨だ。薬物使用問題で物議をかもしたアレックス・ロドリゲスように怪我で途中から姿を消す選手が続出、遂に一塁を守れる選手がゼロになった。デーブ・ジョンソン監督も頭を抱えている。
さらに、A. Rodのように複数の国の代表資格を持つ選手が多く軋轢が生まれているWBC。開催国の1つ米国内での注目度は低い。
ところでWBCの語源だが、MLBの夏のオールスターの別名が“Mid Summer Classic”、秋のワールドシリーズが“Fall Classic”と呼ばれている。それらに因んだ呼称だ。それだけ、World Baseball Classicと云う名称には、これらの重要な公式行事と同格だというMLB機構の思いがこめられているわけだが・・。
Classicと呼ばれるにはまだまだ日が浅く、人気と世界の注目度もいま1つだ。