晩春・初夏のSaint Valentine Day

ただいま夜の8時半だが、都心の気温が18℃だというから、天気予報士もただ驚くばかり。観測史上最高、晩春を思わせる陽気の中のSt.Valentine Dayだ。

二月は如月(きさらぎ)、別名≪衣更着≫とも書いたと言われ、着物をさらに一枚重ね着する寒い時節。なるほど、冬も終わり近いはずのこの2月が1番寒く身に堪えるのも道理だと思っていたら、そうでもないのにさすがに驚いた。
品物のお値段などに限らず、人のコメントやいろんな場面で≪道理にかなっている≫(reasonable)という言い方をよく耳にする。昨日のk元首相の現A総理に対する皮肉まじりの痛烈な批判など、大方の見方ではあたかも“道理にかなった”発言のように捉えられているが、この概念が曲者だ。またBierceのThe Devil's Dictionaryの定義を引用して芸がないが、“reasonable”とは『自分自身の見解の悪しき影響を受け易い。説得、諫止、ならびに言い逃れを進んで受け入れる』ということになる。
そもそも天気・気候というものが曲者で、予報官泣かせだ。
“weather”について同じくBierceは次のように定義づける。
「一時間という短い期間の気候。自分自身はなんの興味も持たないが、それから重大な影響を受けた樹上で裸で暮らしていた祖先の人たちから、それについてお喋りをする傾向を受け継いでいる人々が、永久に取り上げる話題。気象局という公の機関を設け、しかも嘘ばっかりついているにもかかわらず、そうした機関を廃止しないでいるところを見ると、どこの国の政府でさえ、ジャングルに住んでいた未開の祖先の説得には効しがたく、容易に動かされるものであることが分かる」
まさに、“道理にかなった”定義だと言うべきだ。