“互いに責任を果たすべき新たな時代の到来を認識すべき”--冷徹に目前の難題を直視するthe 44th President of the US

Barack Obama氏による18分間のthe 44th President of the US就任演説は高揚感はなく簡潔だった。いつものとおり格調高い名演説には違いなかったが、未曾有の大聴衆の感動を殺ぐのではないかと思われるほど現実を直視した冷厳な基調だった。


The New York Times.comのベッドラインは“After a Day of Crowds and Celebration, Obama Turns to Sober List of Challenges”(祝賀もつかの間、オバマはのしかかる難題に真摯に立ち向かう)とある。キーワードは“a new era of responsibility”(責任を果たすべき新たな時代)。その到来を告げ、自らその責務を負うことを宣誓し、米国民にそして世界の人びとに互いの責任を呼びかけたと解釈したい。
早速、日本のタブロイド版(大衆紙)は“オバマは変節した”と揶揄する。今日の電車内、スポーツ紙や経済紙を読む人はいるが、Barack Obamaの就任演説のスクリプトに目を注ぐ人は皆無に近い。