ソフト・パワー/スマート・パワーにいかに対応するかヤマト・パワー

President-elect Barack Obama氏は就任を間近に控えて、駐日大使にハーバード大学大学院教授ジョセフ・ナイ(Joseph Nye)氏を指名する意志を固めたようだ。
ナイ教授は知る人ぞ知るSoft Power(ソフト・パワー)の提唱者。


著書Soft Power:The Means to success in World Politics『ソフト・パワー:国際政治に成功する法』で精緻化されたその概念は・・。
「国家が軍事力や経済力などの対外的な強制力によらず、その国の有する文化や政治的価値観、政策の魅力などに対する支持や理解、共感を得ることにより、国際社会から信頼や発言力を獲得し得る力のこと」(Wikipediaより) 反義語はHard Powerである。
Nye教授は「日米同盟はアジア太平洋地域での米国外交の礎石」と題する論文を昨年6月A紙に寄稿している。アーミテージ元国務副長官と並ぶ知日派の同教授を駐日大使に起用するBarack Obama氏、対日政策を重視の表われか・・。
さて、当方の政権はどうする。日本は敗戦後、ソフト・パワーで世界に冠たる国に変容したはずだが、近年、スマート・パワーに昇華するどころか、どうもきな臭いハード・パワーを懐かしがる政治家や高官が目につく。
知日派イコール親日派とは限らないことを今からわきまえるべきだろう。“日本の有する文化や政治的価値観、政策の魅力”とは何かを改めて考察しなければなるまい。