Poverty Line(貧困ライン)押し上げよ!

30年以上前に読んだ小林多喜二の『蟹工船』が今年1年で約55万部増刷されロングセラー。この異変が今の格差・貧困社会の現状を象徴している。異様だといわざるを得ない。
貧困を表題に織り込んだ書物が売れた。
『ルポ-- 貧困大国アメリカ』『反貧困』『アフリカ「貧困と飢餓」克服のシナリオ』等々。
米国にはPoverty Line(貧困ライン)といものがある。1日1人あたりの生活費US$で1ドル以下を言う。昨年度、全米で約3700万人、全人口の12.5%にあたる。

我が国の貧困ラインは年収200万円以下? 今、雇い止めの渦中に置かれている派遣労働者など非正規社員の多くがそうだろう。
そうした中、大河ドラマ篤姫』最後の台詞にうなずいた。
『人の幸せとは、地位や名誉、まして財産などではなく、気の置けぬ友や家族と共に過ごす穏やかな日々の中にこそあると思うておる』
今の我輩の心境と少なからず符合する。
Poverty Lineを引き上げ、出来れば、この言葉がなくなり、働く者が穏やかな日々を過ごせる時代の到来を期待するのは無理か・・・。