“質問力”、“選語力”、“造語力”

千葉県で幼稚園児の女児を殺害した容疑者が逮捕された。TVのインタビュアーが被害児の母親にマイクを向けた。「容疑者が逮捕されたことをお聞きになってどう思われますか(良かったですね)?」
味気なく馬鹿げた問いかけだ。親御さんは辛い。直ぐ答えられない「・・・良かったというか・・」と言葉を継ぐのに苦労する。
街ゆく人をいわゆるメディアのレポーターがインタビューする場面がTVに映しだされて、つくづく考えてしまう。日本人は一般的になんてこんなに語彙が少ないのか。お定まりの答えしかできないのか。自分の言葉が選び出せないのか・・と。
が、インタビュアーが問いかけを工夫すれば、もっと心に刻まれる言葉、返答が返ってくるのではなかろうか。
インタビュアーの質問力もお粗末過ぎる。
篤姫を演じた23歳の若手女優。欧米の達者な若手役者に劣らぬ名女優が現れたものだ。演じる人物の多様なシチュエーションに合せた稀に見る絶妙の好演。今後に期待したい。大河ドラマの撮影を終えたあと、彼女が思い出を感慨を滲ませて振り返る言葉も真摯で深みがある。いわゆるタレントさんではない本物のactressと呼ぶべきだろう。
真摯で深みがあり爽快な言葉は最年少プロゴルファーにも当てはまる。本物は語る言葉が違う。
海の向こうでは新語が次々と生み出される。諷刺と皮肉に満ちたキャッチフレーズが・・。

イラク人記者によるPresident Bushへの“靴投げ事件”が新語を作った。2003年、米英軍が展開したイラク開戦の作戦名“Shock and Awe”(衝撃と畏怖)をもじって“Sock and Awe”(靴下と畏怖)
インターネット上で≪靴投げゲーム≫が登場したという。
ネットにはNew English Wordsやnew slangがほぼ毎日顔を出す。いわゆる新出語だが、そのなかで、WebsterやOEDに定着する語は希少だろう。