今年の漢字1文字は?--“Change”じゃ“変”か・・

マンションでの仮住まいが始まった。割と快適だがまだ落ち着かない。長く一軒家暮らしだった。4-5ヶ月の仮寓とはいえ家族にとって初めてのマンション生活だ。驚いたことがある。暖房が不要なほど室内が暖かい。自然と遮断され密閉感がある。つまり季節感を薄いことだ。
少し古い話しだが、日本にマンション(mansion)という用語が初めてお目見えしたのは、ボクの記憶によれば1960年代前半だと思う。64年、東京五輪の年、赤坂TBS近くの4-5階立てのMビルの二室を事務所にしている外国映画日本語版制作会社に勤めていた。アパートと呼ぶには余り重厚で贅沢な造りだ。社長が「これがマンションだ」と教えてくれた。その時初めてマンションというものを知った。何しろこのMビルには階は違うが、当時、美空ひばりが住んでいたほどだから、並みのアパートであるはずがない。
mansionとは「大邸宅」という意味があるが、British Englishではapartment house(又はflat)と同義語だ。今じゃマンションもピンからキリまである。ボクたちの住み始めたマンションはmiddle classかな。
さて、季節感が余り感じられないとはいえ、暦は師走だ。師走と云えば、その年の世相を反映する漢字1文字を清水寺貫主さんが発表する。今年の1文字はなんだろう。去年の“偽”はピッタリだったが、同字というわけにはいかない。

国際的に言えば“Change”の1字が無難なところだろうが、日本語で“変”では変だろう。漢字1文字は容易じゃない。今年も悲惨な事件の連続だった。食生活も脅かされた。政権は迷走、政治不在、政局は一寸先は闇だ。
“惨”や“凶”や“迷”のごとき忌み字が登場しなきゃいいが・・・。