“間(ま)を置かず”は買えるが・・・

President-elect Barack Obamaが次期政権の外交・安全保障の要となるキー・パーソンを指名し発表した。異例の速さだ。Obama氏自身は同じイリノイ州出身の尊敬するリンカーン大統領に学んだというが、いずれも大物だとはいえ、新鮮味はあまり感じられない。

大統領予備選で熾烈な戦いを演じたライバルHillary Clinton女史を国務長官に指名し、Bush政権の現国防長官Gates氏は留任させた。米国歴史家ハワード・ジン氏は「多くの支持者が失望している」「クリントン氏は好戦的な傾向のある政治家だ。ブッシュ政権の一員だったゲーツ氏を国防長官に指名したのは、オバマ氏の主張する『チェンジ』、すなわちブッシュ政権の方向を変えなければならないとする公約への違反だ」と厳しく批判している。
ヒラリー氏は記者会見で「世界の協力なしには危機は打開できない」と国際協調の方向を示しているが・・・。
Barack ObamaのキャッチフレーズChangeの柱は二つだ。米国発の未曾有の金融危機と経済混迷の打開、イラクからの早期撤退やアフガンでの対テロ報復戦争の見直しにより、米国を平和追求国家として世界の信頼を回復することだろう。
Obama政権スタートまで50日。大統領就任後、間を置くことなく政策を実行に移さんとする狙いは評価できるが、こうしたAll Atars登場のような布陣でChangeが着実に実行できるの?
前途に立ちはだかるのはどれもが超難題だ。心配なしとは言い切れない。