落葉時雨(落ち葉しぐれ)

マンション暮らしは外界と遮断され、季節感を感じなくなる。
今朝、1週間ぶりに近くの公園での中国式体操に出た。
いまなお地方によっては、紅葉真っ盛りの丘陵や山もあるが、武蔵野の公園は一面落葉に覆われ、さらに風に誘われ枯葉が舞い落ちる。常緑の樫の大樹が孤高に映るほどだ。“落葉しぐれ”のなか40分ほどの体操を終えて、帰宅、朝食と相成った。

ボクは漢字を可能な限り訓読みする習慣がある。例えば、「秋色」ならば“シュウショク”と読まず誰もが“あきいろ”と読むだろう。ならば、「暮色」はどうか。多くは“ボショク”と音読みするだろうが、ボクは“くれいろ”と読む。冬色は“ふゆいろ”、夏色ならば“なついろ”だ。
因みに「夏に黄色く、あるい白っぽくなって生気を失った木の葉」のことを『病葉』という。どのように読むか。まさか“ビョウヨウ”とは読めまい。“わくらば”が正しい読みだ。
落葉と病葉は異なることに注意したい。
余談だが、Robert Redfordが今秋他界した盟友Paul Newmanをコネティカット州Westportに訪ねた。1年ぶりの再会だという。もう5年以上のことだろうが、名優であり映画監督でもある二人の共演作品は「明日に向かって撃て」「スティング」の二本でしかないが、揺るがぬ相互信頼は羨ましくなる。双方とも舞台役者からスタートしたが、映画俳優としてのキャリアはPaulがはるかに長い。Paulは私財をもとに社会への貢献に力を尽くしている。「社会がボクに幸運をもたらしてくれたお陰でいまの自分がある。だから、社会に恩返ししたい」と。そして、最後にRobertにポツンと語りかけた。
「時は映り行く。それも悪くないよ」