grass roots movement(草の根運動の)の底力をみた

米国発の未曾有の金融危機と混迷する経済問題が大統領選でのBarack Obama氏の圧勝をもたらしたことは確かだが、総じて言えばBush Administration(ブッシュ政権)の諸政策、Bush Doctrineに対する明確な拒否の現われだというべきだ。
長い選挙戦期間中、反戦デモは大きく表面化しなかったと見られるが、米国世論の方向付けの底流にNO WAR、イラク反戦草の根運動があった。米国最大の反戦団体「平和と正義のための連合」はObama氏勝利を契機に「イラク戦争終結が経済危機の解決と直結していることを米国民に知らせる必要がある」と強調する。

この米国団体が指摘するほど現在の事態の解決は容易ではないが、英国の最大労組ユナイトも「オバマ勝利が1980年のレーガンによって開始され、サッチャーに支持された新自由経済時代の終わりを示すものとなることを期待する」と声明を出している。
我が国ではどうか。Obama氏勝利の日、福井県小浜市歓喜に沸いていたが、草の根運動団体や労組のコメントは余り耳にしない。