範を示す物静かなキャプテン

Yankee Stadiumが86年の歴史に幕を下ろした。
収容人数5万人を超えるこの球場、stadiumと呼ばれた初のball parkである。
最終試合を勝利で締めくくった。相手チームはBaltimore Oriolesだった。
試合終了後、主将のジーター(Delek Jeter)がチームを代表し、チームメートや監督やオーナーに取り囲まれて挨拶をした。
「Yankeesのこれまでの歴史、伝統、そして多くの思い出を次代が引き継いでくれるでしょう」短く感動的なスピーチだった。

彼は『自分がヤンキーズの一員だったことを神に感謝したい』というあのジョー・ディマジオの遺言を胸に刻んでいたに違いない。
Delek Jeterはもの静かなキャプテンだ。加齢もあり攻守とも衰えを指摘する人もいる。でも優れたリーダーだ。
そういえば、最終試合の相手チームOriolesの英雄Cal Ripkenを髣髴させるものがある。
Yankeesのルーキー、ブレット・ガードナーは語る「多くの人は彼のことを控えめで口数の少ないキャプテンだという。そうかもしれない。でも彼は自らお手本を示して人をリードする。だからボクは彼について行くんだ」
GMのCashman氏のジーター評はこうだ。
リプケンや他の多くのアメリカ人に似て、ジーターは真剣に自らの仕事に取り組んでいる。一日も休まない。誇りをもってNY市民とNYのために尽くしてくれている』
Stadiumは新しく代わっても、物静かに率先垂範しチームをリードするこのキャプテン。仲間の信頼は揺ぎないものがある。