9/11から7年、教訓の原点に帰るべし

Sep.11, 2001のTerrorist Attack on USAの直後、Samuel P. Huntingtonハーバード大学教授は「テロは『弱者の戦闘手段』である」「冷戦が終わって、米国は唯一の超大国になった。その影響力は高まったが、米国の支配的態度に対する他の諸国の反感もそれにつれて大きくなっている」「・・唯一の超大国であるというて点では、一極世界のように思われるが、複数の文明が並び立つという点では多極世界だ」と述べ、多極世界の象徴であるイスラム教社会とキリスト教社会の間の「文明の衝突」は避けるべしと戒めた。
同年9月18日付の仏紙ルモンドも“文明観の衝突、絶対に避けよ”とするヘッドラインのもと「『麻薬との戦い』『貧困との戦い』『犯罪との戦い』。これまで米国はいくつの戦いに挑んできたことだろう。そして大抵の場合、勝つよりも負けた。敗北の理由は簡単だ。言葉の持つ意味を吟味することなく、軽はずみに製造したスローガンだったからだ。ブッシュ大統領が大見えを切った『テロとの戦い』も同じ運命をたどるのか。そうなりたくないなら、格別の能力と注意深さが必要だ」と戒めたものだ。
President Bushはこれらの注意・警告に耳を貸さなかった。“テロとの戦い”が完全に行き詰まり、出口無しのまま今やlame duckだ。
次期大統領は改めて次の言葉を胸に刻み、米国のイラク・アフガンなどへの対応を軌道修正しなければならない。
『米国が安全を確保する道は、世界の人々、殊に米国が虐げてきた人々との関係を再構築する以外にない』