人種問題が沈殿する大統領選

民主党全国大会がDenverで幕を開けた。今日は現地時間で火曜日だ。予備選で敗れたSen Hillary Clintonがステージに立つ。最大の焦点は、熱烈なHillary支持者にどのようなメッセージを発するかだ。予備選の初期段階から公然とHillary支持を旗幟鮮明にしていたThe New Work Timesも、Hillary女史の用意している20分間の演説は聞き逃せないとコメント。彼女のスピ―チ・アドバイザーもその後に続く前大統領Bill Clinton氏の演説とともに、Hillary女史のスピーチは民主党と来るべき大統領選本番の向けて極めて大きな影響を与えるだろうと予測する。
主人公のSen Balack Obamaは28日に大統領候補の正式指名を受け、受諾演説を行う。いま国内外に横たわる超難題をいかに克服・解決に乗りだすかを。ChangeやHopeのキャッチフレーズですまされない政策綱領を明示しなければならない。
28日の指名受諾演説会場は野外のソフトボール場だ。未曾有の熱気と歓声に包まれるだろう。8月28日は45年前(1963年)、Martin Luther King, Jr.がLincoln Memorial広場で“I Have a Dream”演説を行った日と奇しくも同じ日だ。
スピーチの中でキング牧師は叫んだ。“I have a dream that my four little children will one day live in a nation where they will not be judged by the color of their skin but by the content of their character”(私には夢がある。いつの日かこの国に、私の4人の子供たちが皮膚の色ではなく人格の中身によって評価される日が訪れるのを)
キング牧師はその4年後Memphisで銃弾に倒れた。
今度の大統領選、投票人たちは人種問題について口を閉ざす。が、多くの米国人の胸の内に人種に関する意識は沈澱している点は否めない。それが投票行動に現れないか。Balack Obamaにとって、見えない最大の砦はそこにあろう。