試してみよう分厚い辞典での言葉調べ

昨日の週間ブックレビューの特集が面白かった。暑い夏に“分厚い”本を読もうというわけだ。原稿15,000枚に及ぶ長編小説もあれば全20巻以上の古典も紹介されたが、なんといっても目を惹いたのは今年刊行された「広辞苑」第六版だ。
かねてよりボクは辞書調べが趣味の1つだ。英語だけではなく日本語も解らない言葉が多すぎる。解らなければ億劫がらずに辞書・辞典を調べる。最近、電子辞書やネットでも調べられるが、やはりDictionaryは印刷物に限る。
昨日のブックレビューで某ライターが例えば、「広辞苑」で≪右≫と≪左≫を調べてみたらどうか薦めていた。右や左など辞書を引くわけないが、さて、その意味を人に説明・解説するとなるとハタと弱ってしまう。このように当然解っているはずの用語(特に名詞)なのに、きちんと説明できるほど熟知していない場合が結構ある。
そこで早速、この≪右≫と≪左≫を(17年前の1991年、美空ひばりが掲載され注目された第四版だが)『広辞苑』で調べ、併せて、手許の卓上版『新明解国語辞典』(小学館)のそれらと対比してみた。
広辞苑』 ≪右≫南を向いた時、西にあたる方
      ≪左≫南を向いた時、東にあたる方
新明解国語辞典
      ≪左≫大部分の人が茶わんを持ち、くぎ・のみを持
         つ方(の手)【からだの心臓のある方の側】
      ≪右≫普通の人が、はしや金づちやペンなどを持つ
         方(の手)【からだの心臓の有る方の反対側】
「新明解・・」の意味は明解のようだが、“大部分”“普通の”と解説しているところが不明解でいただけない。「広辞苑」の方が科学的で考えさせてくれる。

広辞苑 第六版 (机上版)

広辞苑 第六版 (机上版)

新明解国語辞典 第5版

新明解国語辞典 第5版