学生服(制服)の良さを考える

朝の通勤・通学時間帯に最寄駅から私鉄電車に乗った。1週間振りだが、いつもながらいろんな高校生がドッと乗り込んできた。車内の風景がいつもと違うようだ。つり革につかまりながらプリントやサブノートを相手にしている生徒たちがかなり目につく。そういえばもう期末試験が近づく時期だ。今日は気温が俄かに高くなった。梅雨明け間近か? そのあと酷暑到来を予感させられる。
多くの高校生が利用する私鉄車内は通学時、いろんな制服の見本市の様相を呈する。彼らは制服をどのように捉えているのだろうか。ふとそんなことを考えているとき、鷲田清一氏の次のような文章に出遭った。
『制服は、誰もが早く脱ぎたいと思っている。夕方になると早く終業時間にならないかとな思い、最上学年になると早く卒業したいなと思う。が、制服には意外に心地いい面があることも、ひそかに体験している。
・・・・・じぶんの固有性にこだわるというより、むしろじぶんを適度に緩めておくことのできる服。そういう服をぼくらは制服というものにひそかに求めているのかもしれない』
“心ひそかに”制服への意義をくみとり、愛着をいだく高校生が少なくないはずだ。